天神祭前の帝国ホテル大阪

7月初頭に、宿泊予約サイトの会合で帝国ホテル大阪へ足を運んで参りました。

日本の三大祭の一つに数えられる天神祭を控え、帝国ホテル大阪のロビーには天神祭にまつわる展示が行われていました。

天神祭の鳳神輿

天神祭の鳳神輿。

菅原道真公の御神霊が乗せられ、陸渡御・船渡御の中心になる神輿として知られます。

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天神祭の鳳神輿と御迎え人形

毎年この時期になると、大阪の天満周辺は天神祭一色に染まります。

数年前に同じ目的で訪れたロビーにも、天神祭に関する様々なディスプレイが行われていたのを思い出します。

帝国ホテル大阪のロビー

帝国ホテル大阪のロビー。

今年はクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏の講演が予定されていたこともあり、久しぶりに会合に参加させて頂くことになりました。東京の立川にある幼稚園の再生プロジェクトなど、とても参考になるお話を聴くことができました。

天神祭の御迎え人形

天神祭の御迎え人形。

鬼若丸(武蔵坊弁慶の幼名)でしょうか。

かつては船渡御を迎えるために、大川を遡行する御迎え船に飾られていた人形です。着用している赤い服には、厄払いの意味が込められているものと思われます。日本の歴史を顧みれば、赤い色には魔除けのパワーが秘められていることが分かります。

大阪天満宮の鳳神輿

大阪天満宮の鳳神輿が案内されています。

天神祭といえば、玉神輿と鳳神輿の二基の神輿がよく知られます。

現在でも、管南連合(管南八町会)が講を結成して奉仕を続けておられるようです。

おおとりの法被

「おおとり」と書かれた赤い法被も展示されていました。

菅原道真の天神様にちなんで、梅の御紋がデザインされていますね。

天神祭の鳳神輿

夏祭りの時期にもなれば、全国各地で賑やかにお神輿が担がれます。

私はいつもお神輿を見ると、「魂振り(たまふり)」という言葉を思い出します。

神様を呼び起こすための魂振り。伊勢神宮の式年遷宮はつとに有名ですが、神様が御遷座されることも「振る」という言葉で言い表されます。神様の移動に使われるのがお神輿ですから、その意味合いが理解できるのではないでしょうか。

鳳神輿の扇子

「鳳」の扇子。

菅原道真公を要にして、末広がりに広がっていく一般庶民の姿が浮かび上がります。

御迎え人形の案内板

御迎え人形の前にも案内板がありました。

最盛期の江戸期には50体を超えていた御迎え人形も、今では16体が残るのみで、全てが大阪府有形民俗文化財に指定されています。

文楽や歌舞伎の世界において、鬼若丸は「鬼一法眼三略之巻(きいちほうがんさんりゃくのまき)」に登場します。比叡山で修業した後、源義経に仕えたことで知られる武蔵坊弁慶。吉野山の吉水神社境内では、今も義経と弁慶の足跡を見ることができます。

天神祭の鳳神輿

宿泊予約サイトの会合で訪れた帝国ホテル大阪でしたが、大阪の歴史を物語る天神祭の一端に触れることができ大変有意義な一日となりました。旅館経営という仕事柄、なかなか天神祭当日には大阪へ足を運ぶことができません。少しだけでもお祭り気分が味わえて、幸せ気分に浸っています(笑)

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