6月30日に催された石上神宮の神剣渡御祭。
拝殿において祭事が執り行われる間、楼門近くに立ってその様子を拝見致しました。ふと右下に目をやると、何やら小さな絵馬が掲げられていることに気付きます。
石上神宮の6月限定の御饌絵馬「野鳥」。
神様の食事がデザインされている御饌絵馬(みけえま)です。月ごとにデザインが変更されているようで、野鳥の絵馬は6月限定と記されていました。
御饌絵馬のご利益
関西の寺社をあちこち巡って参りましたが、御饌絵馬というものに出会ったのは今回が初めてかもしれません。
要するに神様に捧げる神饌が描かれているものと思われますが、大自然の中に生きた昔の人らしく、6月は野鳥なんですね。そうなると、7月は何で8月は何なの?と気になって参りますが、また訪れる機会があったらチェックしてみようと思います。
神剣渡御祭を前に、勾田町の提灯が境内に掲げられていました。
あまり見慣れない御饌絵馬ですが、境内にはきちんとそのご利益も案内されていましたので、ここにご報告しておきます。
- 家庭円満
- 客人満足
- 偏食除け
- 食の災難除け
食にまつわる絵馬だけに、食卓を囲む幸せな家庭の姿が思い浮かびます。家庭円満こそ、御饌絵馬の最たるご利益と言えるのではないでしょうか。
石上神宮の御饌絵馬は、お食い初めの膳に添え置いて使うこともできます。
子供の成長を願い、お食い初めのお膳に御饌絵馬を添えます。
当館大正楼には、石上神宮のお宮参りのお客様もよくお越しになられます。絵馬を添えるという発想が今まで無かっただけに、新たな展開が生まれそうな予感が致します。
神剣奉斎の地・石上神宮。
御饌絵馬のご利益の中には、客人満足も含まれています。私たちサービス業に携わる者にとっても、有難い護符となる可能性を秘めていますね。
拝殿での祭事が始まる前、雅楽の演奏が境内に鳴り響きます。
一般参拝客も拝殿に上がることが出来ましたが、今回は拝殿下から見学させて頂きました。
お食い初めの御饌絵馬は、偏食除けや食の災難除けとしても期待されます。
人を良くすると書いて「食」という字になります。
食育が最も大切なファクターになりつつある昨今、我が子の偏食に悩む親御さんたちも多いのではないでしょうか。
中国産食品の問題もテレビや新聞で頻繁に取り上げられています。食の災難除けという言葉が、妙に現実味を帯びてきます。こういうご時勢であればこそ、石上神宮の御饌絵馬に思いを託してみるのもいいかもしれません。