河内国一之宮であり、式内社の枚岡神社。
東大阪市出雲井町(いずもいちょう)に鎮座します。結婚式も執り行われる神社で、当館出入りのウェディング絆さんがお世話なさっています。今まで知らなかったのですが、境内末社に一言主神社がありました。
枚岡一言主神社の「一言感謝絵馬」。
初穂料は1,000円のようですね。
一言願札に書いた願い事が叶ったら、「感謝の水鏡」に刳り抜いた勾玉を入れます。一言感謝絵馬に感謝の気持ちを込め、感謝絵馬掛所に掛けるという手順です。
感謝の水鏡に沈む勾玉!元春日の狛鹿
枚岡神社は『元春日』と呼ばれます。
枚岡神社の心臓部である本殿は、春日大社と同じ “春日造四棟” から成ります。本殿は東大阪市指定有形文化財で、『元春日』の由来でもあります。
今回私は、枚岡神社の登山も楽しみました。元来、枚岡神社は神津嶽(かみつだけ)における山岳信仰に端を発しているようです。中臣氏の祖・天児屋根命を主祭神とする中臣氏の氏神だったとか・・・中臣氏から藤原氏への流れですね。
枚岡神社の狛鹿(なで鹿)。
春日神を祀ることから、狛犬ではなく「狛鹿」が参拝客を出迎えていました。
拝殿右手奥に、枚岡梅林へと通じる石段があります。
枚岡梅林からの景色は素晴らしく、大阪市街地が一望できるビューポイントでした。
一言感謝絵馬。
奈良県民にしてみれば、一言主さんと言えば、葛城市の葛城一言主神社です。奈良の春日大社にも、一言主神社がひっそり祀られていたことを思い出します。
感謝の水鏡。
刳り抜かれた勾玉が沈んでいました。
晴れて願い事が叶ったら、勾玉を“感謝の水鏡”に投入します。
勾玉はやはり形がいいですよね。
勾玉のシッポは、永遠性を意味する「息の緒」です。目にするだけで、本能的に「宿る命」を覚えます。日本人のDNAに刻み込まれた、集合的無意識なのかもしれませんね。
枚岡神社の本殿右手には、一言主神社をはじめ、飛来天神社、天神地祇社などの末社があります。
さらにその右手奥に、枚岡梅林が広がっていました。
枚岡梅林の休憩処から眺める大阪平野。
あべのハルカスをはっきりと視界にとらえ、その右手には梅田のビル群が並びます。梅の花咲く頃は、もっと観光客で賑わうのでしょう。
枚岡一言主神社の一言願札。
社紋の下がり藤がデザインされています。勾玉が刳り抜かれていますね。
多くの願い事を受け止め続ける枚岡一言主神社。欲張らずに一言だけなら、きっと願いが届くはずです。