東大寺の三社託宣池

東大寺南大門の手前を右に曲がって、池の畔のそぞろ歩きを楽しんでいると、三社託宣池と刻まれた石碑が目に留まりました。

三社託宣とは?いったい何を意味する言葉なのだろうと、家に帰ってから広辞苑を紐解いてみました。

東大寺の三社託宣池

東大寺の三社託宣池の石碑。

三社とは、三つの神社のことを意味しています。特に伊勢神宮、石清水八幡宮、賀茂神社(または春日神社)の三社を指します。

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託宣の文字が現れた三社託宣池

託宣とは神のお告げのことを意味します。

天照大神、八幡大菩薩、春日大明神の託宣と称するものを一幅に書いた掛軸などのことを三社託宣と言います。室町時代に広く世に広まり、信奉されていた三社託宣。託宣の内容は、神道・儒教・仏教の三教融合思想に基づいており、正直・清浄・慈悲観が強調されています。

東大寺の三社託宣池

三社託宣池付近に架かる橋。

池の周辺には観光客の姿もあまり見られず、東大寺の門前にしては静かな場所です。

三社託宣は中央に天照大神、左側に春日大明神、右側に八幡大菩薩という位置付けだったようです。三社託宣の成立に深く関わる東大寺の三社託宣池。その由来を辿ると、鎌倉時代の正応年中に、東大寺の東南院庭前の池面に三社の託宣の文字が現れたと伝えられます。

東大寺大仏殿と池

桜の向こうに東大寺大仏殿を望みます。

外国人観光客や修学旅行生らで賑わう南大門前の喧騒とは裏腹に、実に平穏な空気が流れています。

記念写真の撮影台

団体参拝の方々が利用する記念撮影の踏み台ですね。

奈良公園の鹿がひょこっと顔を出してくれました。

東大寺の三社託宣池と花

東大寺の守護神である手向山八幡宮や、藤の名所として知られる春日大社が東大寺の近くにあることはよく知られています。

三社託宣は両部神道者の偽作ではないかとも言われていますが、その真実のほどは如何なものでしょうか。