シテとアドの語源

能や狂言の世界には「シテ」と「アド」が存在します。

シテは「仕手・為手」と書き、能または狂言の主役を意味しています。中入(なかいり)のある場合は、前場の主役を「前ジテ」、後場の主役を「後(のち)ジテ」と表現します。その一方で、シテに対する脇役を「迎合(アド)」と申します。

創作狂言『大仏くらべ』

創作狂言『大仏くらべ』。

東大寺本坊にて開催された奉納公演のチラシです。

奈良の大仏と鎌倉の大仏を比べるストーリーで描かれ、奈良の大仏を支持する”奈良の男”がシテを担います。

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相槌を打つアドの役回り

「迎合」と書いて、アドと読むのですね。

狂言ではシテを助ける役をアドと言いますが、人の話に調子を合わせることを「あどを打つ」と表現することがあります。

シテとアド

シテとアドの解説。

主役を助ける脇役のアド。

今回の筋書きでは、鎌倉の大仏を支持する”鎌倉の男”がアドを担っています。同じような言葉が延々と繰り返される能や狂言の世界。名調子で運ばれる台詞の受け手とでも言うべき存在です。

”あどうつアド”が居てこそ、シテの存在が引き立ちます。

テンポ良く展開するシテとアドのやり取り。伝統芸能の粋を見るような気がしますね。