今秋の紅葉シーズンに訪れておきたかった等彌神社。
言わずと知れた紅葉の名所ですが、相次ぐ仕事に追われ再訪したのは12月初旬となりました。境内は既に落葉しており、等彌神社の燃えるような紅葉を楽しむことはできませんでした。そんな中で、新たな発見がありました!
神武天皇の聖蹟顕彰碑です。
鳥見山中霊畤(とみやまなかのまつりのにわ)顕彰碑。
名前の通り、鳥見山の中にあります。伊勢神宮の鳥居を遷したという等彌神社の鳥居から少し南へ行くと、道路沿いに顕彰碑へ向かう道が付いています。境内の狛犬の手前を右へ入ってもアクセスできますが、県道37号線からの方が近いようです。
紀元2600年奉祝事業のメモリアルモニュメント
神武天皇聖蹟顕彰碑は全国各地に19ヶ所設置されています。
奈良県内には等彌神社を含めて7箇所設置されており、その密度の濃さがうかがえます。
「鳥見山中霊畤(とみやまなかのまつりのにわ)顕彰碑」が案内されていました。
古代の”神武東征”で知られる神武天皇。
今も橿原神宮に祀られる神武天皇ですが、八咫烏(やたがらす)の逸話も含め、県内にはゆかりの地が幾つか残されています。初代天皇でありながらその実在が疑われることもありますが、これだけ全国各地に顕彰碑が残されていることを思うと、2代目天皇以降の「欠史八代」とはまた違った扱いのような気がします。実在したのは第10代崇神天皇からだとする声もありますが、いかがなものでしょうか。
神武天皇聖蹟顕彰碑。
昭和15年の紀元2,600年奉祝事業として、当時の文部省主導により、神武天皇ゆかりの地に建立された碑です。紀元二千六百年奉祝会が文部省に委嘱し、神武天皇聖蹟調査委員会による推考・答申に基づいて、厳正に選定されています。
聖蹟顕彰碑へ向かう石段には、落葉が敷き詰められていました。
”全てが終わった後”ではありましたが、それはそれで寂寥感があっていいものです。
今まで何度も等彌神社に足を運んでいますが、聖蹟顕彰碑の御前に来たのは初めてです。
この顕彰碑、どこかで見た覚えがあるな?
ふと頭をよぎったのが、三輪山の麓にある狭井河之上顕彰碑です。三輪山の懐に抱かれた、瑞垣郷の中の顕彰碑もこれとよく似た形をしています。大美和の杜展望台からも程近く、神武天皇とささゆりのエピソードが思い起こされます。
等彌神社の上ツ尾社。
イベントで篝火が焚かれていたのでしょうか。
下ツ尾社。
意外と奥深い等彌神社の境内。
間口はそれほどでもありませんが、奥行きのある神社です。
普段は見られない雪洞のようなものが吊られていました。
夜間ライトアップイベントに使われたものなのでしょう。
祭りの後の静けさ・・・といった趣ですね。
等彌神社は桜井市立図書館の真ん前にあります。
鳥居手前左の細い道を上がって行けば、等彌神社の専用駐車場もあるのですが、なぜか図書館の駐車場に車を停めてしまうのは私だけでしょうか(笑) 民家との間を縫うように伸びる駐車場へのアプローチ道。これがあまりにも狭いのです。おそらく対向するのは困難でしょう。もし対向車と出くわしてしまったらと思うと、つい図書館の方を選んでしまいます。
狛犬手前の道案内。
ここを右手へ取っても、神武天皇聖蹟顕彰碑に辿り着きます。
等彌神社参拝の際は、神武天皇を顕彰するモニュメントを是非見学しておきましょう。