田原本青垣生涯学習センター内にある田原本町立図書館。
数年前にここの図書館のカードを作ったのですが、長い間ご無沙汰していました。夏休み期間中の8月に、併設されている唐古・鍵考古学ミュージアムを訪れ、そのついでに図書館にも足を運んでみました。
牛乳パック恐竜が展示される田原本町立図書館。
アップルや牛乳の文字が見えますね。ふいに訪れた図書館内でしたが、面白いものに出会うことができました(笑)
児童閲覧コーナーに展示されるステゴサウルスとブロントサウルス
普段は恐竜とは縁のない生活をしているわけですが、こうやって目の前に恐竜の姿を見ると、幼少時代に抱いた好奇心が芽生えてきます。
手前右側のブルーがステゴサウルスで、左側の赤い色をした恐竜がブロントサウルスではないでしょうか。
映画ジュラシックパークの影響からか、恐竜と言えば肉食恐竜のティラノサウルスを思い出します。しかしながら、草食恐竜の中にも子供たちの目を輝かせる恐竜がたくさんいます。
牛乳パック恐竜の作り方が案内されていました。
夏休みの自由工作の一環なのでしょうか、工作に当たっての目的が書かれていました。
一、はさみ・カッターやカッター板の使い方に慣れる。
二、資源の再利用
小さい子供たちが道具を使いこなしていくためには、まずは自然体の遊びからですね。牛乳パックは何かと転用の効く材料だと思われます。私も何度か、野菜のテリーヌを作る際に牛乳パックを使ったことがあります。恐竜に姿を変えるとは、ちょっと意外な展開に驚いた次第です(笑)
ハリーポッターでおなじみのホグワーツ城ですね。
実にリアルに再現されていました。
唐古・鍵考古学ミュージアムの馬形埴輪。
ミュージアムの中の第3室「田原本のあゆみ」のコーナーに展示されていました。図書館で本を読むだけでなく、考古学資料を閲覧することもできます。田原本生涯学習センターならではの楽しみ方を満喫します。
「しっかり濃厚4.4」のブロントサウルス。
ブロントサウルスは巨大草食恐竜の代表格ですね。
1億5000万年前のジュラ紀に生き、首の長い巨体を持つブロントサウルスは「雷竜」とも呼ばれます。よくアパトサウルスと混同されがちですが、別の種類の恐竜とする説が有力視されています。
牛乳パック恐竜のステゴサウルスを背後から撮影。
立体的に上手に組み立てられているのが分かります。
ステゴサウルスは北米と中国に生息していた体長約7mの草食恐竜です。剣竜類の中では最大級の恐竜とされます。背中から尾にかけて骨板が二列に並んでいるのが特徴です。
児童閲覧コーナーの奥にある「おはなしのへや」。
ドーム状の空間になっていて、ちょっとした洞窟気分が味わえます。
おはなしのへやの中。
子供用の小さな円卓が置かれていました。読み聞かせや紙芝居などを楽しむためのスペースとして利用されています。
壁面は独特な造りですね。
音響効果も施されているのでしょうか。
今年の夏休みもユニバーサルスタジオジャパンは盛り上がっていることでしょう。
夢の世界が図書館内にも再現され、子供たちの想像の世界が膨らみます。
ブラウジングコーナーの手前に設置された視聴覚コーナー。
円形状に用意された8つの視聴覚ブース内では、ビデオやDVDを楽しむこともできます。
能と田原本町の関係を考えるフォーラム
奈良の田原本は能の故郷とも言われます。
大和猿楽四座の一つ、金春座と所縁が深い田原本町。
町並み保存の住民団体「田原本・まちをすきになる会」が、2014年に町と能のつながりを知ってもらおうと企画したフォーラムの第二弾が今年も催されるようです。
フォーラムの二回目に当たる今年は、能「橋弁慶」(金春流)と狂言「呼声」(大蔵流)の実演があります。
田原本町内での能の実演は54年ぶりになります。宣伝ポスターをよく見てみると、田原本は円満井座の発祥地でもあるようです。
ガラス窓に勾玉のマークが見られました。
田原本青垣生涯学習センターの中庭を囲むように、楕円状にガラス窓が嵌め込まれています。今まで気付きませんでしたが、こんな勾玉のシールが貼られていたんですね(笑)
能の演じられる場所は、田原本青垣生涯学習センターの中の弥生の里ホールです。
午前9時開演で、入場料は無料のようです。事前申し込みは不要で、資料代500円となっています。村屋坐彌富都比売神社の巫女さんによる巫女舞も見られるようですね。
金春流能楽師の金春穂高師による「風姿花伝 第四 神儀に云ふ」と題する講演も行われます。
唐古・鍵考古学ミュージアムに展示される盾持人埴輪。
目の下に葉っぱのようなものが刻まれていますね。
唐古・鍵遺跡の象徴とも言える復元楼閣。
先のくるっと丸まった屋根飾りが特徴的です。お神輿の屋根に見られる蕨手(わらびて)が頭の中でダブります。
類似性があるのかどうか定かではありませんが、勾玉の尻尾もカーブを描いていますよね。先が丸まることにより、まだその先があるよと思わせる効果があるのでしょうか。復元楼閣の屋根飾りにも ”永遠性” が付与されているのかもしれません。弥生人がその意匠に込めた願いは何だったのでしょうか。益々興味が湧き起ってくるのを覚えます。
第3室「田原本のあゆみ」コーナーに並ぶ土器類。
古代、中世、近世の遺物が所狭しと展示されていました。
こちらは田原本青垣生涯学習センター1階にあるカフェ弥生。
図書館の出入口にも近い場所にあります。
こちらの牛乳パック恐竜は、アイスコーヒーのパックも使用しているようですね。
小学生の頃は夏休みの自由研究に頭を悩ませたものです(笑) 牛乳パック恐竜の工作を楽しんで、恐竜の歴史に触れてみるのもイイですね。福井県のイメージの強い恐竜ですが、奈良に居ても恐竜を学ぶことはできます。来年の夏休みの課題にいかがでしょうか。
<田原本青垣生涯学習センターの田原本町立図書館>
- 住所 :奈良県磯城郡田原本町阪手233-1 田原本青垣生涯学習センター
- 開館時間 :午前9時30分~午後5時 午前9時30分~午後7時(土曜日)
- 休館日 :毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は、その次の平日)
- 館内整理日:毎月第2金曜日、年末年始、特別整理期間(毎年1回、14日以内)