古民家カフェ『弓絃葉』

宮滝遺跡の真ん前に古民家カフェがありました。

お昼過ぎで小腹を満たそうと店内に入ります。オーナー女性が快く出迎えてくれました。ピッツァとホットコーヒーを注文し、色んな歴史話をお聞かせ頂く好運に恵まれました。やはり地元の方との会話は楽しいですね。

古民家カフェ『弓絃葉』

古民家カフェ『弓絃葉(ゆずりは)』。

近い内に、宮滝遺跡周辺が観光整備されるようです。それを見越してのオープンでしょうか、とても落ち着いた雰囲気の店内です。お店の前には、弓絃葉さん所有の駐車場がありました。

スポンサーリンク

子孫繁栄を祈願する楪(ユズリハ)!代々栄えた吉野宮滝のお宮跡

店名の由来はずばり、楪(譲葉;ゆずりは)なんだそうです。

店頭を飾る常緑樹がユズリハで、実際にどんな植物なのか見学することもできます。

店主によると、ユズリハは子孫繁栄の象徴で「縁起物」とのことでした。春になると枝先に若葉が芽を出し、前年の葉がそれに譲るように落葉します。まるで若葉に譲るように落葉することから、譲葉(ユズリハ)と名付けられたようです。老葉が命をつなぐように落ちていく様は、どこか日本人の美意識ともつながります。

宮滝遺跡発掘現場の写真

宮滝遺跡発掘現場の写真。

店内で見せて頂きました。おぼろげに覚えていますが、確か2018年のことだったかと思われます。

古民家カフェ『弓絃葉』の看板

弓絃葉さんの店頭。

看板左横の植物がユズリハです。葉の中の主脈がはっきりと見えますね。

くっきりと目立つ中心ラインの葉脈が、まるで弓の弦のように見えたことから、古名を「弓絃葉(ゆずるは)」と言ったようです。湾曲する弓の両端に張る糸は、ピーンと真っ直ぐに張り詰めていますよね。ちょうどあの“弦(つる)”のイメージです。

宮滝遺跡と三船山

宮滝遺跡から望む三船山。

楪(ゆずりは)

真上から写すユズリハ。

訪れたのは夏至を少し過ぎた頃・・・若葉も徐々に成長し、少し硬くなり始めている時期でしょうか。ユズリハが代をつなぐ縁起物なら、吉野宮跡の宮滝遺跡もそれにあやかっている感があります。

古民家カフェ『弓絃葉』駐車場と象山

店頭駐車場と象山(きさやま)。

縄文時代に端を発する宮滝遺跡。その後、弥生時代から飛鳥、奈良時代と各年代の遺跡が発見されています。斉明天皇の離宮跡とも伝わり、時代を超えて愛され続けた場所です。

上代人のふるさと吉野宮滝

宮滝の入口に案内板が掲げられていました。

「上代人のふるさと吉野宮滝」と題します。

飛鳥、奈良時代における宮廷貴族の憧れの地。

日本書紀には、応神天皇(219)や雄略天皇(460)も吉野に行幸したと記します。また、天智天皇の皇位継承をめぐり、大海人皇子(後の天武天皇)はこの地で挙兵しました。壬申の乱ですね。それ以降も幾度となく宮滝を訪れた天武・持統天皇。吉野離宮の地下遺構が発掘され、宮滝から菜摘の里・喜佐谷へかけては吉野万葉の中心エリアであったと推測されます。

県立吉野津風呂自然公園

県立吉野川津風呂自然公園の道標。

史跡宮滝遺跡の石標

民家の前には「史跡宮滝遺跡」と刻みます。

宮滝遺跡発掘現場の写真

現地説明会の様子でしょう。

盛り上がったであろう「現説」に、往時の都人(みやこびと)も驚いているかもしれません。宮滝エリアは今も昔も景勝地であり、人々の憩いの場です。

中荘村道路元標

派出所の近くに、中荘村道路元標が建っていました。

史跡宮滝遺跡の石標

史跡宮滝遺跡の石標。

周辺の観光スポットが案内されています。

見所満載ですね!この後、柴橋を渡って桜木神社まで足を延ばしました。

宮滝遺跡の発掘現場

こちらはお宮の扉跡のようです。

古代の足跡がこうして出土しているんですね。長い間止まっていた時の針が、再び動き出した瞬間です。近い将来、公園整備される予定のようです。ある意味、その前に訪れることが出来て良かったです。人工的なものより、そのまんまのものを見ておきたかった。県内の遺跡整備事業においては、いつも思うことです。

ユズリハ

身を屈め、下からユズリハを見上げます。

確かに下の葉が落ちていますね。これぞまさしく命のバトンタッチです。

ユズリハと象山

ユズリハと象山。

桜木神社の医薬神が、象に乗って天下ったという逸話が残ります。

あるいは波打つ象牙文様が、たぎる木目の橒(きさ)を思わせ、それがそのまま喜佐谷(きさだに)のS字カーブにつながります。様々に七変化するイメージを乗せ、象山は古代の憧憬となります。

宮滝区ホース格納箱と象山

宮滝区ホース格納箱の向こうに象山を望みます。

宮滝遺跡と象山を前にする古民家カフェ・・・これはこの上ない立地です。歴史散策のみならず、癒しの場所でもある宮滝の地。再訪をお約束し、吉野きってのヒーリングスポットを後にしました。

タイトルとURLをコピーしました