今年も安倍文殊院の干支花絵を見て参りました。
これを見ないと一年が終われない。私の中では恒例行事のようになってきました。パンジーや葉牡丹で描かれた巨大絵馬は、年賀状のデザインとしても人気です。
安倍文殊院の丑年ジャンボ花絵。
2021年度は丑年です。文殊池に浮かぶ金閣浮御堂をはじめ、耳成山や二上山も背景に牛の姿が浮かび上がります。安倍晴明ゆかりの五芒星に「合格」の文字。すっかりおなじみのデザインですね。
表山門から境内へ!牛に乗る伊舎那天(いしゃなてん)
桜井のヤマダ電機に所要があって出向いた昼下がり。
大型店舗の駐車場に車を置き、安倍文殊院まで歩きます。10分ほど要しましたが、寒風の中無事に表山門まで辿り着きました。
まだら模様・・・ということは、乳牛でしょうか。
「丑」の文字が、そのまま体の模様と一体化しています。
安倍文殊院の表山門。
売店のある裏口から境内に入ることが多いのですが、やはり正面からお参りするのがいいですね。表山門の左後方には銀杏の木が色付いていました。
表山門から続く参道沿いにも、多くの石燈籠が建っています。
最近奉納されたものでしょう。お行儀よく列を成していました。
火袋の中には灯りが点っています。
落葉の絨毯が参詣客を出迎えます。
こちらは文殊池前の文殊院西古墳。
精緻な横穴式石室が池方向に開口しており、中に入ることができます。石舞台古墳と同じく、特別史跡に指定される立派な石室です。
玄門付近から開口部を振り返ります。
石室の入口付近は少し屈む必要がありますが、トンネル状の羨道もゆったりサイズです。普段から人の出入りがある石室ゆえ、恐怖感は全くありません。
玄室奥には石仏が祀られています。
見事に加工された石材に魅入ってしまいます。
早いもので丑年を迎えます。
十二支の振り出しに戻った2020年度(子年)は新型コロナウィルスに揺れた一年でしたね。思えば色々ありましたが、来年こそは素晴らしい年でありますように。
ジャンボ花絵を見下ろす展望台までは、合格門から入ります。
日本三文殊の第一霊場・安倍文殊院。智恵の文殊さんは学業成就にご利益があります。年末という時節柄、受験生たちのお参りも多いことでしょう。
ユーチューブとインスタグラムのQRコード。
時代を反映していますね。今目の前にある風景のみならず、一年を通した展望台からの風景が楽しめます。文殊池の周りに植えられた木は桜です。おそらく桜満開の風景もQRコードで読み取れるのでしょう。コスモス迷路の制作風景も必見ですね。
展望台のすぐ後ろにはウォーナー塔。
戦時中の危機を救ってくれた恩人を供養します。
展望台に祀られるのは安倍晴明。
陰陽師の晴明を奉る晴明堂には、黒光りする如意宝珠が置かれています。
丑年は何に当たるのだろう?
ちょっと覗いてみると、丑寅に対する「伊舎那天(いしゃなてん)」と刻まれていました。
伊舎那天は十二天の中の一神で、シバ神に由来します。仏教に取り入れられて、大自在天の化身となったようです。北東方向の守護神で、牛に乗る姿で表されます。
展望台からの帰り道。
赤い合格門を背後からとらえます。門の右向こうに見えているのは観音像です。
縁結びの神様「白山堂」。
ハート形の絵馬で知られ、ククリヒメを祀ります。
ハート形の絵馬と東古墳。
西古墳があれば東古墳もあります。東古墳は石室の中には入れませんが、中を覗き込むことはできます。
地蔵石仏と弘法大師像。
お地蔵さんの頭には硬貨が置かれていました。
展望台の下にある不動堂からジャンボ花絵を望みます。
やはりこの角度からだと、何が描かれているのか分かりませんね。
こうしている間にも、年末の宿泊キャンセルが次々と入ってきます。12月28日から1月11日までの期間、GoToトラベルキャンペーンの一時停止が決定しました。遅きに失した感のある政府の決断。10月以降、GoTo割引に慣れてしまっていた宿泊施設ですが、本来は通常料金でお泊り頂くのが私たちの仕事です。今一度、基本に立ち返る時なのかもしれませんね。