毎年恒例の安倍文殊院ジャンボ干支花絵。
来年の干支にちなんで、巨大なパンジーの花絵が描かれます。オリンピック開催年である2020年度は、十二支のトップを飾る子年です。干支の巡りもいいですね、幸先いいスタートが切れそうです!
子年ジャンボ干支花絵。
安倍晴明を祀る晴明堂が建つ展望台へ登ります。遥か西を望めば、大阪との境目に聳える二上山が見えています。8,000株ものパンジーで作られたジャンボ花絵。二匹のネズミがお互いの尻尾を絡ませるデザインが登場していました。
ARで現れる「式神」と「書」
年賀状のモチーフに使われることもあるジャンボ花絵。
干支のデザインに悩んだら、まずは安倍文殊院に足を運ぶ人も多いでしょう。毎年どんなデザインで描かれるのか、秘かな楽しみになっています。そろそろ令和元年も終わりを迎えますが、今年の干支・イノシシの花絵には親子が描かれていましたね。
今回の鼠は12年前のふっくらとした鼠ではなく、やや小ぶりでした。テーマが「離れていても繋がっている」ということで、二匹の鼠の絡み合う尻尾がフォーカスされています。
尻尾がX状に交差します。
合格祈願のお寺らしく、五芒星の下には「合格」の文字が躍ります。
ARアプリの「AReader」をインストールして、ちょっとしたお遊びが楽しめるようです。
残念ながらこの日はスマホを持参しておらず、アプリの体験をすることが出来ませんでした。スマホを横向きにしてマーカーを写し、眼下の境内を見るようです。拡張現実により、花絵の上に式神が出現するという仕組み。「式神」と「書」は奈良の妖怪書家・逢香さんの手によるものです。
かつて桜井市は材木の集積場として賑わいました。
今でも安倍文殊院の周辺を歩くと、木材の香りがあちこちから漂ってきます。JR桜井駅の近くには、木材業界の守護神を祀る石寸山口神社が鎮まります。
安倍文殊院だけではなく、周辺に足を延ばしてみても面白そうですね。安倍寺跡や等彌神社なども十分に徒歩圏内です。
安倍文殊院境内の白山神社。
重要文化財の建物がひっそりと佇みます。ククリヒメを祀ることから、縁結びの神と仰がれます。
2020年は子年。
言わずと知れた、十二支の最初を飾る動物です。ヒゲもちゃんと描かれていますね。ちなみに子年の次、丑年の干支花絵はこんな感じでした。
こちらは平成20年度、今から12年前の子年ジャンボ干支花絵です。
随分雰囲気が違いますね。干支の姿こそ違いますが、周りの風景はほぼ変わっていないことに気付かされます。
閼伽井古墳(東古墳)。
安倍文殊院の境内にある古墳で、白山神社の向かって左側です。閼伽井とは井戸のことで、清らかな水が湧き出ていたようです。
羨道の途中に井戸らしき囲いがありました。
玄室の奥壁も見えており、小ぢんまりした横穴式石室が開口しています。
四色のパンジーで表現されたネズミを見下ろしながら、来たる年への想いを新たにします。節目に訪れる安倍文殊院、気持ちの上でもいい区切りになります!