大和平野から望む三輪山。
山の辺の道から仰ぐ三輪山は格別です。都の移転で飛鳥から近江へ向かう際、額田王が三輪山との惜別を詠った万葉歌はあまりにも有名ですね。
菜の花と三輪山。
場所は額田王の万葉歌碑の手前です。
ここから見る三輪山は、富士山のような山容とはまた違います。三輪山麓の茅原や上之庄、東新堂界隈から望む三輪山とは違った趣ですね。
始まりの三輪山から望む二上山の夕日
今年も桜の季節が近づいてきました。
開花予報が気になる昨今ですが、大神神社の桜もすっかり定番となりました。大美和の杜展望台の枝垂桜は県内有数の名所に育ちつつあります。日没間際に訪れれば、二上山に沈む夕日を拝むことも出来ます。
奥垣内祭祀遺跡と桜。
この辺りも大きい括りでは“大美和の杜”でしょう。久延彦神社の方へ下りずに、神饌田の方へ向かいます。程なく小ぢんまりした磐座が見えてきます。
東の三輪山に西の二上山。
始まりの三輪山に、終わりの二上山。生きとし生けるものが、必ず通る道です。対極にありながら、実は同じループ上に存在しています。良し悪しではなく、全てを包み込んで同化します。
そんな二上山の日没。
昨年の春、大美和の杜展望台から撮影しました。
あの世を思わせる二上山も魅力的です。儚い命の桜が舞台を演出していました。
何かが生まれる三輪山、希望を胸に胎動する三輪山。飛鳥の地をはじめ、奈良盆地のあちこちから望める三輪山は、古来希望の象徴だったのかもしれません。
いつもそこに三輪山。
この地で目覚め、この地で眠りに就ける幸せを噛みしめます。