摩尼(まに)とは、梵語で珠・宝・如意と訳されます。
竜王の脳中から出たという宝珠で、摩尼を得れば願いが思いのままに叶うと言われます。
奈良県桜井市の談山神社参道沿いに建つ摩尼輪塔。
転じて、如意宝珠のことを摩尼と言うこともあるようです。
談山神社の紅葉!釣燈籠の鎌の謎
藤原鎌足を祀る談山神社。関西の日光とも称される紅葉の名所です。拝殿の釣燈籠に鎌のデザインが見られます。藤原鎌足の「鎌」にちなむ意匠なのでしょうか。
意のままに願いが叶う摩尼
橋の欄干などにも見られる宝珠。
「擬宝珠」と称し、宝珠を模したものとされます。
丸いものには本能的に人を惹き付ける何かがあるのでしょう。
談山神社本殿と釣灯籠。
紅葉の名所・談山神社は、新緑の美しさでも定評があります。
談山神社へは車でアクセスする方が多く、摩尼輪塔をご存知でない方が多いのは残念です。駐車場から一旦参道に出るのですが、そのまま参道を左へ登って行くのが常です。摩尼輪塔は右へ下って行った所にあります。
摩尼と言えば、ペルシア人のマニ(Mani)を教祖とする3世紀中頃の摩尼教を思い起こします。
善は光明、悪は暗黒という二元的自然観を教理の根本とする摩尼教。ペルシアの拝火教に基づき、キリスト教と仏教の要素を加味した宗教であると言われます。
思いのままに願いが叶う摩尼。
是非とも手にしてみたいものですね。