あらゆる業界において、稼ぐ方法を模索している人は多いものと思われます。そもそも「稼ぐ」とは何を意味する言葉なのでしょうか?
「稼ぐ」の語源に迫ってみたいと思います。
稼ぐという漢字の成り立ち
漢字の「稼」の成り立ちを考えてみましょう。
のぎへんが左、家が右に配置されている漢字構成です。のぎへんは実った稲穂を意味します。つまり、穀物を収穫して家の中に蓄える様子がうかがえます。
農耕民族である私たちは、働くことイコールお米の収穫だったことが分かります。
税金の「税」という漢字も”のぎへん”で構成されていますが、お金ではなく、お米で税を収めていた時代の名残が感じられます。
お金を稼いで税金を払う。
当たり前のことですが、私たちの生活の底辺を成しているシステムですよね。稼ぐという言葉の語源を辿っていくと、「桛」という漢字に行き着きます。
桛とは、紡錘(つむ)で紡いだ糸をかけて巻く工字型の道具のこと。
休みなく動く「桛」の様子から、仕事に励む姿が連想され、やがて「稼ぐ」という言葉へつながっていったものと思われます。
せっせと働く。「稼ぐ」にはそんな意味も込められているんですね。
ほったらかしで稼げるほど、世の中は甘くないということでしょうか。たわわに実った稲穂は仕事人にとっての成果報酬です。
仕事で稼ぐためには「運鈍根」も必要です。粘り強くあきらめないで取り組み続ける。冬の時代もあろうかと思いますが、継続していく姿勢が重要なのは言うまでもありません。
稼ぐに追いつく貧乏なしとも言います。
常によく働けば貧乏することもないんです。
休みなく、絶え間なく、継続して ~ これらは進むべき人の道を説いているような気が致します。