薬師寺に於いて「六根清浄」という言葉を見つけました。
六根清浄とは何を意味する言葉なのでしょう。
薬師寺中門前の手水処。
六根とは人間の迷いを生じる元である目(色)、耳(声)、鼻(香)、舌(味)、身(触)、意(法)の総称です。六根清浄とは五感に加え、第六感とも言われる意識の根幹を全て断ち切ることを意味します。
大唐西域壁画殿の特別公開
白鳳伽藍が人気の薬師寺ですが、六根清浄という言葉に出会えて感謝です。
ちょっとしたアンテナを張っているだけで新たな発見があります。
薬師寺中門を入って、金堂を見上げる場所に「功徳箱」が置かれていました。
賽銭箱ならぬ、功徳箱なんですね。
六根清浄(ろっこんしょうじょう)で心身を洗い清め、功徳箱でささやかな功徳を積む。
玄奘三蔵院伽藍に於いて盆栽展が開かれていました。
平山郁夫画伯の絵が収められた大唐西域壁画殿の特別公開は見ごたえがありました。
「凍れる音楽」と称される薬師寺東塔。
見事にバランスのとれた美しいフォルムで魅了します。
六根清浄で身も心も空(くう)になる。とても大切なことだと思います。一旦全てから解き放たれ、そこから一歩一歩積善の行いを続けていく・・・断捨離という言葉が流行語にもなりましたが、付け足していくばかりでは能がないのです。
余分なものを全て削ぎ落として、本当に重要な核の部分に迫っていくアプローチが必要です。
六根清浄(ろっこんしょうじょう)は、私たちが日常よく使う「どっこいしょ」という言葉の語源になっているという説があります。なるほど!
ろっこんしょうじょう、ろっこんしょうじょう、ろっこんしょうじょう・・・(笑)確かに 「どっこいしょ」の空耳がどこかで木霊(こだま)してきますね。