嫁という言葉は、「ヨ(良い・夜・吉・呼び)メ(女)」に由来しています。
つまり、良い女性が嫁ということになります。普段何気なく使っている言葉ではありますが、味わい深い大和言葉の真髄を見るような気が致します。
大神神社の結婚式の際、早朝から当館大正楼において花嫁が身支度をなさいます。ヘアメイクや着付け担当のスタッフがご来館になり、結婚式の準備がにわかに始まります。良き妻、良き夫となって二人で力を合わせながら人生を歩んで行く最初の一歩ですね。
妻が先、夫婦(めおと)の語源
夫婦のことを「めおと」と言います。
夫婦漫才や夫婦茶碗などで言い古された言葉ですが、めおとの語源は「妻(め)夫(おと)」に由来しています。
「夫婦」と漢字で書けば、夫である男性が先で、女性である妻が後に来るのですが、「めおと」という言葉では妻が先に来ています。面白いですね。
大神神社の夫婦岩(めおといわ)。
磐座が二つ並んでおり、縁結びや家庭円満を祈願します。
十二単の婚礼衣装。
お隣の中国では、女が家に嫁ぐことから、女偏に家と書いて「嫁」という漢字で表されます。
現代の日本においても、女性が男性の家に嫁ぐ形の結婚が多いわけですが、そんな事よりも「良い女」から「よめ」という言葉が生まれていることに着目したいと思います。まぁ必ずしも良い女である必要はないわけですが、そういう願いが込められていることを知ると、なんだか心が温かくなってくるような気が致します。