肉を柔らかくするタンパク質分解酵素。
梨の中に含まれるプロテアーゼという成分には、肉を柔らかくする効果があります。
タンパク質分解酵素は梨に限らず、パイナップルやパパイヤ、マンゴー、林檎、キーウィ、メロンなどにも含まれています。キーウィのゼリーがうまく固まらないのはそのためですね。
猪のバラ肉。
イノシシ肉の旬である12月を迎え、とてもいい脂がのっていますね。バラ肉のブロックを薄くスライスしてみました。
ビッグサイズ!大玉の愛宕梨が入荷
日本一大きい梨と言われる愛宕梨(あたごなし)。
12月中旬頃から出回る、比較的出荷時期の遅い梨です。追熟によって旨味が増すことから、愛宕梨の食べ頃は翌年の1月とされます。ただ、今回は1月まで待つわけにもいかないので、猪肉を柔らかくするために使ってみました。
愛宕梨。
非常に貯蔵性が高く、冷暗所に保存しておけば翌年の早春まで美味しく頂くことができます。
主な産地は岡山県で、「備前横綱梨」とも称されます。
以前にも醤油、酒、すりおろした梨の中に鹿モモ肉を一晩漬け込んでおいたことがありますが、とても柔らかい仕上がりになりました。梨に含まれるプロテアーゼのお陰だと思います。
大神神社の大門松。
事始めの13日からだとばかり思っていましたが、私が訪れた12月11日には既にどど~ん!と登場していました。
門松も先取りの時代なのでしょうか。
上から見ると、ちょっと歪(いびつ)な形をしていますね。
愛宕梨は赤系に属するものと思われますが、鮮度が命の赤系の中にあってその日持ちの良さは特筆に値します。
かつて人間の生活圏と猪の暮らす場所の間には緩衝地帯がありました。徐々にそのクッションになるエリアは失われ、山を下りて来るイノシシが後を絶ちません。農作物の被害は深刻で、ハンターの養成に力を入れる自治体も見られます。
ジビエ料理がなかなか根付かない日本ではありますが、今後の動向にも注目ですね。
残りの愛宕梨は来年の楽しみに取っておきます。
熟れた愛宕梨の味やいかに?また一つ、楽しみが増えました。