立春を過ぎると、ご結納や顔合わせのお食事の席が増えて参ります。
会席料理のお造りの材料を考えていたところ、新鮮なオクガイが入荷したとのことで使ってみることにしました。
色合いも綺麗なオク貝のお造り。
大きな貝殻の割には、意外と貝柱は小さいんですね。
和歌山市加太名物のオクガイ
大阪に程近い和歌山市加太。
鯛の一本釣りで有名な加太ですが、こんなに美味しい貝も獲れることを忘れてはなりません。焼き蛤のように焼いて食べるのが一般的ですが、刺身にして頂いても絶品です。
貝殻の裏側はこんな感じです。
その文様をじっと凝視していると、人が笑っているようにも見えてきます。
濃い紫色をしていますね。高貴な色合いに思わず目を奪われます。以前にも食材として使ったことのある愛知県知多半島名物の大アサリ(ウチムラサキ)を思い出しますが、ウチムラサキよりも紫色の度合いが強いでしょうか。分類上はどういう仕分けになるのでしょうか。
模様が浮き出ています。
規則正しく並んだ綺麗な水脹れのようでもあります(笑)
オク貝の蝶番。
「継ぎ合う」を意味する番(つがい)を目の当たりにし、ご両家の顔合わせの席にはピッタリだなと思いました。こうやって見ると、本当に蝶が羽を広げている様子が連想されます。
料理旅館大正楼の玄関口。
冷たい凛とした空気の中、お客様をお出迎えする準備を進めます。
オク貝は大きな二枚貝です。
当館でお出ししている婚礼プランのお吸物は蛤の潮汁と決まっていますが、同じ二枚貝でも蛤の倍ぐらいはあるでしょうか。蛤のサイズにも色々ありますので一概には言えませんが、普通のサイズの蛤に比べたら二倍以上はあるものと思われます。
これだけ大きな貝殻だと、殻の中に身を盛り付ける家盛料理には向いていますね。
こちらがオク貝の身です。
貝殻に沿って貝柱を外そうとすると、ギュッと殻を閉じようとする活きのいいオク貝。それと同時に、殻の中からじゅわ~っと液体が流れ出てきます。掌の上に乗せ、その活きの良さを肌で感じます。
これは旨い!
お客様にも大変お喜び頂き、食材選びとしてはまずは合格点を頂きました。
本格的な春が待ち遠しいこの季節。
マンサクや蝋梅、それに山茶花などの花が桜のシーズンを前に咲き始めます。
ご両家顔合わせのご予約は、奈良県桜井市三輪の料理旅館大正楼まで。
3コースの結納プランをご用意致しまして、皆様からのご予約をお待ち申し上げております。
- 雅(みやび)プラン・・・お一人様税抜12,000円
- 和(なごみ)プラン・・・お一人様税抜10,000円
- 縁(えにし)プラン・・・お一人様税抜 8,000円
お問合わせ(ご質問・ご相談)はこちらまで。 TEL:0744-42-6003