春に旬を迎える波貝(なみがい)。
コリコリした食感で楽しませてくれる二枚貝です。白い貝殻から飛び出た水管が目印ですね。
ナミガイ。
見た目のインパクトが絶大です。
オオノガイ目キヌマトイガイ科に属しています。英名を Japanese geoduck と言い、米国にもアメリカナミガイというよく似た種類の貝がいるようです。貝殻を閉じることが出来ないため、比較的簡単に貝柱を外すことが出来ます。
斜めに2個付く貝柱!水管とひもの皮を剥く工程
ナミガイを捌く際は、空のボールを用意しましょう。
貝柱を外して殻を開くと、かなりの量の水分が流れ落ちます。手に持ってずしりと重いナミガイも、多くを水分が占めています。貝殻に沿って貝剥きを挿し込み、まずはひもを外して貝柱の位置を探ります。
ナミガイの内臓と水管。
珠状の内臓ですが、開いて食べることもできます。ただ、本ミル貝(ミルクイ)に比べるとちょっとグロテスクです(笑)主に食用に使うのは水管とヒモの部分ですね。
水管にひもが連なります。
ナミガイの貝柱の位置ですが、片方ずつそれぞれ斜めに付いていました。平行に付く貝が多い中で、少し変わった構造のようです。開いたらドバっと水が流れ出てきます。
貝殻に収まり切らない水管。
波紋が広がるような殻の模様は、波貝(なみがい)そのものを表しています。
身を取り出したら、まずは塩で揉んでから湯に落とします。
先に長い水管を湯に浸し、その後手を放します。全体に湯通しし、氷水に取ります。この時、湯通しの時間が短すぎると皮が剥きにくくなります。湯に入れてから10秒ぐらいは我慢して待った方がいいでしょう。
するするするっと皮が剥けます。
鮮やかなクリーム色の水管がとても美味しそうですね。
皮を剥いたら、長い水管を縦に割ります。全部切り離さず、縦に切れ込みを入れて開きます。
大和茶とあすかルビーのティラミス仕立て。
上からココアは振らず、あすかルビーを乗せて供します。マスカルポーネチーズが無かったので、クリームチーズで代用しました。コーヒーに浸したビスケットがアクセントになり、美味しいデザートに仕上がりました。
春が来れば、一度は食したくなるナミ貝。
捌き方をマスターして、日々の食卓を賑わわせましょう。