胸びれを広げるホウボウ!姿造りの盛付け方

ホウボウの姿盛りは”胸鰭”が物を言います。

海底を這うように進むホウボウにちなみ、お皿に這わせるように盛り付けてみました。いつもとは趣向が違いますが、ホウボウならではの盛り付け方です。

ホウボウの姿造り

ホウボウの姿造り。

特徴的な青緑色の胸びれを最大限に活かします。やはり水平方向に広げるのが妥当でしょう。お皿にペタリとくっ付け、少し水を垂らして乾燥を防ぎます。本来であれば立体的に盛り付けるのが鉄則ですが、ホウボウに関しては事情が違います。こんな盛り付け方があってもいいのではないでしょうか。

ホウボウの姿造り
晩秋から冬にかけて旬を迎えるホウボウ。 「這う魚」として知られ、方々歩き回るところからホウボウと名付けられたようです。 カサゴ目ホウボウ科に属する魚で、その白身は鯛にも匹敵するぐらいの美味しさです。 ホウボウの姿造り。 ホウボウの最大の特徴...

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美しいキミウオの胸鰭!自然界の贈り物

ホウボウには別名が幾つかあります。

古くから上質の白身は好んで食べられていたようで、江戸時代には「君の魚」と呼ばれていました。上流階級の食べ物だったわけですね。身質もさることながら、その美しい胸ビレにも品の良さを感じさせます。

ホウボウの姿造り

胸びれには青い斑点が見られます。

斑点の周りは緑色で、半円形を描く胸びれの先は紺の縁取りです。色のグラデーションが実に綺麗です。今回のホウボウの姿造りは、ご宿泊のお客様にお出ししました。

大正楼披露宴会場

ちょうどこの日は、ご婚礼の会食も重なりました。

伊勢海老や鮑などの高級食材が並びます。素敵な高砂装花も準備され、次々と料理が配膳されます。

ホウボウの姿造り

こういうぺちゃッとした盛り付けもいいものですね。

常道ばかりでは飽きてしまいます。旭山動物園の行動展示ではありませんが、その魚に合った盛り付けを心掛けてみるのも面白そうです。

婚礼料理の先付

婚礼料理の先付。

ゲストテーブルの上にも装花を飾ります。

ホウボウの姿造り

ちょっとお皿が小さかったですね。

胸鰭が皿の外へ飛び出してしまいました。

ホウボウの姿造り

真正面から。

どことなくカナガシラに似ています。

ホウボウとカナガシラの違いは、やはり大きくて美しい胸鰭でしょう。カナガシラの胸鰭はホウボウほど大きくはなく、模様も地味です。さらにホウボウの鱗は小さいですが、カナガシラの鱗は網目にしっかり付いています。

実はホウボウ、こう見えてスズキ目の魚です。スズキ目ホウボウ科に属しているようで、さすがは”大所帯のスズキ目”を実感します。

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