アイナメと筍は出会いものなのかもしれません。
旬のタイミングが同じ海の幸と山の幸。
春の定番料理でおなじみの若竹煮は、ワカメとタケノコの出会い物です。高級魚のアイナメも春先に美味しい魚です。その観点で言えば、アイナメは筍との相性もいいはずです。今回は姿盛りにしてみましたが、一緒に煮付けてみても面白そうです。
紅白花大根を胸元に飾り付けます。
アイナメの身質はホッケに似て柔らかく、上品な白身として好まれます。
鮎並と鮑、鯛、ハマチ、イクラの刺身盛り合わせ!食材への感謝
若竹煮には明日香村産のタケノコを使いました。
今年は出回るのが遅く、少々心配しましたが杞憂のようでした。出盛り期こそ遅れますが、ピーク時には朝採りの筍が所狭しと産直市場に並びました。
大正楼客室。
広々とした6畳2間続きの本間和室です。
新鮮な鮑(あわび)に鯛、ハマチ、イクラも盛り付けます。
姿造りの魚は口を開かせると、活きの良さが伝わりますね。
「出会いもの」の代表格・若竹煮。
茎ワカメもいいアクセントになります。部位によっては断面が瓢箪型で、いかにも日本らしい(笑)裏庭に芽を出す木の芽もいい香りです。
三輪山アートタイルの陶器風呂。
信楽焼の浴槽を取り付け、宿泊客をおもてなし致します。
春は花の季節。
自然界と呼応するように一段と飾り切りも映えます。
改めて思います。
日本という国はいいですね。海に囲まれた島国であり、山や川も豊富です。四方到る所に食材があり、満ち足りた環境に暮らしています。そんな恵まれた中、昨今のSDGs の流れも意識するようになりました。
乱獲は慎まなければなりませんね。
今日食べる分だけ。
フードロスを出来るだけ無くし、「一物全体」で頂く。
骨や皮、芯に至るまで余すところなく食べ尽くす習慣を身につけていきたいと思います。
魚の骨からはいい出汁がでます。
飾り切りの切れ端も、酢に漬けておけば美味しく食べられます。
リンゴの芯やキャベツの芯も美味しいですよね。栄養価も高いようですから、考え方を改めていかねばなりません。
海と山で色んな組み合わせが考えられる日々の献立。日本に暮らしていることに感謝し、日々新たな発見を楽しんで参りたいと思います。