京都府産のアカモクが入荷しました。
春に旬を迎えるアカモクは、主に日本海側で採取される海藻です。漢字で書くと「赤藻屑(あかもく)」で、老成すると赤褐色になります。非常に丈の長い海藻で、航行の邪魔になることから嫌われることもあるようです。
アカモクと芝海老。
栄養豊富なあかもくには、フコイダン、ミネラル、ポリフェノールなどが含まれています。ヒバマタ目ホンダワラ科に属し、日本海の浅い海に生育しています。
包丁でたたいて粘りを出す!アカモクの料理法
今回はアカモクをポン酢と一緒に頂きます。
アカモクをさっと湯通しし、おか上げにします。火を通すと、赤褐色から緑色に変わりました。粗熱が取れたら、まな板の上に移して包丁でよくたたきます。粘り気が出るまでたたき、ポン酢と和えます。
アカモクのポン酢浸し。
ちょっと色合いが寂しかったので、菊花の酢漬けをあしらいます。
ねばねばしてとても美味しい海藻です。ホンダワラの仲間ということですが、アカモクを新年の飾り物に用いる所もあるのでしょうか。よくホンダワラの乾燥品を”穂俵”として新年の祝いに使いますよね。稲穂のような丸い実が、豊作を連想させるのでしょう。
アカモクは晩秋から春にかけて育ちます。
先っぽに丸い実のようなものが付いていますね。時に船の運行に支障をきたすようですが、あかもくには水質浄化作用もあり、地球環境にも優しい海藻であることが分かります。
昔からアカモクを食用としていた秋田県では、ギバサと呼ばれているようです。
あかもくにも地方名が幾つかあり、山形ではギンバソウ、新潟ではナガモの名で通っています。おそらくナガモは、”長い藻”に因んでいるのでしょう。