湿度の高い梅雨の最中、初夏に旬を迎える赤紫蘇が入荷しました。
まずは例年通り、赤紫蘇ジュースにして頂きました。残った分をどうしようかと、ゼリー寄せにして細かく刻んでみることにしました。
赤紫蘇ゼリー紫陽花仕立て。
あじさいの花に見立て、涼し気に盛り付けます。
コリンキー、砂糖、白味噌を合わせ、鍋の中で練り上げます。ほどよい硬さになったらそのまま冷まします。団子状にコリンキーを丸め、周りに赤紫蘇ゼリーを散らします。奈良盆地の夏は蒸し暑く、清涼感のある料理が好まれます。
ゆかりの材料にもなる赤紫蘇!レモン汁で美しい色
梅干しと一緒に漬けるのが赤紫蘇です。
刺身を盛り付ける際に使う大葉(青じそ)は生食できますが、赤紫蘇は火を通して頂きます。御飯のお供・乾燥ゆかりは、赤紫蘇から作られています。そして何と言っても美味しいのが赤紫蘇ジュース!ジュースを作る工程で、仕上げにレモン汁を絞ると見る見る内に鮮やかな発色になります。
三輪山麓に咲く紫陽花。
花びらが四枚で、「よひら」の別名を持ちます。
透明感のある赤紫蘇ゼリー。
和菓子の世界でも、この時期は錦玉羹(きんぎょくかん)が人気です。和菓子屋の店頭に並ぶ涼し気な錦玉羹を見ていると、いよいよ本格的な夏の訪れを感じます。
コイチとスダレ貝。
コイチは南蛮漬けに、スダレ貝は酒蒸しにして頂きました。
タネの周りに方形ゼリーをまとわせる際、接着剤が必要になります。
今回は赤紫蘇ゼリーを少し鍋に入れ、再度煮溶かしてから、固まる寸前の液体にタネを浸けて使いました。
今年も早いもので、もうすぐ夏越の大祓を迎えます。
上半期の穢れを祓い、気分一新で下半期へ向かおうと思います。