ぼけよけ二十四地蔵尊霊場の第14番霊場。
”ぼけ除け地蔵尊の霊場” があったんですね。みずし観音は第十四番霊場ですが、奈良県内にも数多くの霊場が居並びます。五条市二見の生蓮寺、吉野郡大淀町の泉徳寺なども名を連ねています。
御厨子観音妙法寺のぼけ除け地蔵尊。
奉納旗が風になびき、紫陽花の花も咲いていました。
みずし観音は大和長寿道から少し南へ入った場所にあります。大和長寿道が結ぶ安倍文殊院やおふさ観音もぼけ除けのご利益で知られます。その中間に位置するみずし観音は参拝客の少ないお寺ですが、隣りの御厨子神社に祀られる月輪石など、なかなか見所の多い場所です。
ぼけ除け地蔵の台座下に般若心経の巻物奉納
ぼけ除け地蔵のお参りの仕方ですが、台座の下に般若心経の巻物一巻を奉納するようです。
高齢”化”社会から、いよいよ「化」の字を抜いた本格的な「高齢社会」を迎えた日本。世界でも類を見ないスピードで進む高齢化の波は、確実に私たちの身に周りに押し寄せています。
ぼけよけ地蔵尊十四番霊場。
台座は蓮の葉でしょうか。ぼけよけ地蔵の周りを小さな石仏群が取り囲んでいました。
みずし観音の本堂。
絵馬処の右手奥に、ミステリーストーンの月輪石があります。
御厨子観音妙法寺の歴史は、隣国唐へ留学した吉備真備の時代に遡ります。
入唐留学によって学芸を修めた吉備真備。
唐から無事に帰国出来たことに感謝し、天平7年(735)に善覚律師(吉備真備の子)に命じて観音堂を創建させたことに由来します。同じく唐へ渡った阿倍仲麻呂が帰国を果たせなかったことを思えば、その霊験は確かなものではないでしょうか。
ぼけよけ地蔵尊は本堂下手に祀られています。
みずし観音の本堂内には、一願成就の霊験あらたかな十一面観音が安置されています。
ぼけ除け地蔵の解説。
慈悲の心にあふれたお地蔵さまは、ほかの菩薩さまと違って、道端や町の辻でよく出会います。これは、お地蔵さまが堂塔の聳え立つお寺に縁の遠い庶民のために、荘厳されたお堂を出て、みなさまに救いの手を差し伸べようとなさっているからです。
このお地蔵さまは、当山の一願成就の観音さまのお仕事のうち、「ぼけよけ祈願」の成就を支援しようと、ここに降り立たれました。
このお地蔵さまにぼけよけの願いをなさいましたら、本堂に出向いて、このお地蔵さまを差し向けて下さった観音さまにもお礼をおっしゃって下さい。
当山での「ぼけよけ祈願」は、般若心経の巻物一巻をお供えいただくことによってさせていただきます。お供えいただいたお経は、お地蔵さまの台座の下に収納いたします。なお、般若心経の巻物は、一巻二千円で当山に常備しております。
荘厳されたお堂の外へ、より庶民に近い場所に祀られるお地蔵様。
地蔵菩薩の意味を知れば、さらなる親近感が湧きます。身分に関わらず、どんな人でもお参りできるように自ら出向して下さる慈悲深い地蔵尊。そんなお地蔵様に、感謝の念を込め手を合わせます。