戸田漁港直送の深海魚ボックス。
その中に美味しそうな海老が数種類入っていました。
オキナエビをはじめ、ミノエビ、ヒゲナガエビ、ツノナガチヒロエビ(赤海老)などに混じって、一際硬い殻に覆われた海老を発見!とても格好いいフォルムで、フィギュアにでもしたくなるような造形です。
棘平田蝦(とげひらたえび)。
まるで超合金のような外見です。なぜにまたこんな殻が硬いのか?深海に棲む海老ですから、水圧に負けないためという理由もあるでしょう。とは言え、ヒゲナガエビなどは比較的柔らかい殻に覆われています。
絶品の刺身!歩留まりの悪い未利用海老
流通に乗らない未利用魚がいれば、”未利用海老”もいます。
少ない個体数や可食部の少なさが原因ですが、鎧のような殻を持つトゲヒラタエビも未利用海老の範疇に入ります。おそらく漁師さんが自家消費なさっている海老でしょう。
トゲヒラタエビの大きな目。
目の大きな深海魚はたくさん見てきましたが、甲殻類の海老も大きいんですね。とても澄んだ目をしています。思わず吸い込まれそう!
戸田漁港直送の食材。
左側にずらりと並んでいるのはニギスです。
大きな爪を持つオキナエビ、ヒゲナガエビ、濃い赤色のツノナガチヒロエビ、ずんぐりむっくりのミノエビ、ミミイカ、ミズダコなども入っていました。
体長5cmあまりの小さなトゲヒラタエビ。
一尾のみの入荷でしたので、私の胃袋の中に収めました。そのまま生で頂きましたが、極上の甘味でとても美味しかったです。唯一の欠点は一瞬で無くなってしまうことです(笑)歩留まりの悪さは否めませんね。
味は保証付きです。
もちろん、新鮮なトゲヒラタエビであればこそです。
鋼鉄のような殻は、出汁を取る際に利用しました。小さな海老ですが、余すところなく使い尽くしましょう。せっかく駿河湾の深海から運ばれてきたのです。感謝して食べ切ってあげることが何よりの供養になります。