あり合わせの材料でしたが、久しぶりにアクアパッツァを作ってみました。
刺身にも引ける新鮮な目鯛が入荷したので、車海老と合わせてみることにしました。アクアパッツァにはアサリが付き物ですが、今回は車海老で代用します。昨日購入した野良坊菜を散らし、華やかに仕上げます。
メダイと車海老のアクアパッツァ。
目鯛に塩をして皮目からじっくり焼きます。ひっくり返して水を入れ、終始強火で水を回し掛けながらふっくらと火を入れていきます。
セミドライトマトのグルタミン酸!旨味の相乗効果で頂くアクアパッツァ
本来であれば、一尾丸ごとの魚を使うのがいいと思います。
骨の旨味を余さず、アクアパッツァにのせていくことが出来ます。メバルをはじめ、小鯛やカサゴなどがアクアパッツァ向きです。さすがに今回の目鯛は大きく、一尾丸ごとというわけにはいきません。そんな場合は、切り身でも試してみる価値はあります。
新鮮な目鯛。
可愛らしい目をしています。
セミドライトマト。
プチトマトを半分にカットし、92度のオーブンで1時間余り火を入れます。
表面が乾いていくに従い、プチトマトの周辺が白くなり、果肉の部分が盛り上がってきます。さらに火入れが進むと、全体的に皺が寄ってきました。
旨味を凝縮したセミドライトマト。
トマトのグルタミン酸と魚のイノシン酸が合わさり、旨味のグレードが一段上がります。これは日本料理の出汁にも言えることですね。昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸が合体することにより、旨味の相乗効果が生まれます。
アクアパッツァの場合、さらに貝類のコハク酸が加わります。今回は使いませんでしたが、あさりやムール貝などでグレードアップするといいでしょう。
柔らかい白身です。
目鯛はイボダイ科に属します。どちらかと言えば、関西よりも関東エリアで好まれる魚のようです。
最後にエキストラバージンオリーブオイルをたっぷり回し掛け、野良坊菜の微塵切りを散らします。
アブラナ科の野菜は、それだけでいい出汁がでます。なにもパセリでなくとも、自由な発想でいいでしょう。