桜井市大福にある三十八柱神社という、興味深い名前のお社があります。
読み方は「みそやはしら」です。
三十八柱神社の御由緒。
推古天皇の小懇田宮があった場所とされる三十八柱神社。推古天皇のお宮を巡っては、明日香村豊浦の豊浦寺跡付近という説もありますが、ここ大福も有力候補地となっています。
三十八柱神社の数字の意味
三十八柱神社の鎮座地である大福。
あまり知られていませんが、大福の地名の由来は大仏供(ダイブク)にあります(笑)
三十八柱神社(みそやはしら じんじゃ)。
なぜ38という数字が神社の名前に付けられているのか?
宮中神三十六柱とイザナギノミコト、イザナミノミコトを祀ることに由来しています。伊邪那岐、伊邪那美を合わせて38という数字になるわけですね。
大福エリアを散策する機会はめったにないのですが、道端に目の覚めるような奇麗な花が咲いていました。
拝殿の横に小懇田宮伝承之地碑が建っていました。
大福説を唱えておられる哲学者の梅原猛氏の名前が刻まれています。
境内の石灯籠。
三十八柱神社の最寄駅は近鉄大阪線の大福駅。各駅停車の小さな駅で、隣の駅が耳成山で知られる耳成駅。
大和三山のひとつに数えられる耳成山は、その形状から「耳無し山」を連想させます。大福の地名由来である「大仏供」は、興福寺の荘園であった歴史を持ち合わせます。
神社の周辺には民家と田園風景が広がります。
とても長閑な場所です。
三十八柱神社の鳥居手前に珍しい形の懸魚がありました。
蕪懸魚を三つ合わせたスタンダードな三花懸魚なのですが、懸魚に空けられている穴の形がユニークです。まるでUFOが飛んでいるような絵を思わせます。
奈良県内の三宅町にも、三十八柱神社という同じ名前の神社があるようです。それどころか・・・私は三輪に住んでいながら、同じ桜井市内の大福に三十八柱神社という名前の神社があることすら知りませんでした。
灯台もと暗し、お恥ずかしい話ですね。
<奈良県桜井市の観光名所>