大神神社拝殿から平等寺へ向かう途中、神坐日向神社という社があります。
読み方は「みわにます ひむかいじんじゃ」。
日向神社の手前に「高宮」という表札を見つけました。
三輪の歴史を物語る苗字なんでしょうね。
神坐日向神社から平等寺へ、そこからさらに上手へ登って行くと大行事社や春日社があります。
南中の太陽を拝する日向神社
大神神社へ幾度も足を運んだ人でも、ここまで足を延ばすことは稀でしょう。
三輪山麓の穴場エリアと言ってもいいと思います。
大神神社摂社の神坐日向神社。
御祭神は 櫛御方命、飯肩巣見命、建甕槌命 とされます。櫛御方命(くしみかたのみこと)は大物主神の御子神とされます。
神坐日向神社。
神坐を「みわにます」と読むところがイイですよね。「神」で「みわ」と読ませています。大神神社(おおがみじんじゃ)という呼称が一般的ではありますが、「おおみわじんじゃ」と読むこともあります。三輪(みわ)そのものが神様として崇められているのがよく分かります。
すぐ近くに聖徳太子のお寺と伝えられる三輪山平等寺があります。
今昔伽藍絵図が見えますね。
神坐日向神社への行き方ですが、近くの平等寺を目印にすれば分かりやすいと思います。
平等寺の境内からはやや北西方向に位置しています。
日向神社の近くに梅の花が咲いていました。
鎮座地は桜井市三輪御子ノ宮。日向神社の別名・御子宮(みこのみや)は住所にもなっているんですね。
住所そのままに、「御子宮」と称される日向神社。
三輪山頂上に鎮座する高宮神社と共に、式内社の神坐日向神社の論社とされます。 山宮に対する里宮の関係とも見られるようですね。
古来より大和の地では、三輪山から日が昇り、二上山に日が沈むと言われてきました。太陽神が祀られる三輪山にふさわしい日向神社という名前。珍しく北向きに鎮座する日向神社は、南中の太陽を拝する格好になります。一方の三輪山山頂の高宮は、朝日(伊勢神宮)を拝するとされます。
案内板にも「北向き」であることが記されています。
神坐日向(みわにますひむかい)と言うのは少々面倒くさい面もあります(笑) 地元の人の間では、御子宮(みこのみや)と言い習わします。
表札にも見られた「高宮」ですが、山頂の神社名も高宮ですし、三輪山麓にも高宮地区が存在しています。
地名や神社名には、おのずとその周辺の歴史が隠されているものです。日向神社参拝から見えてくるものは少なくないような気が致します。