今年も閉園中の大神神社ささゆり園。
コロナ禍による三密防止のための措置です。誠に残念ながら、現在は三輪山登山も禁止されています。ささゆり園に関しては、入口手前に設置中の踏台の上から覗き込むことは可能です。
大神神社の鎮女池畔に咲くささゆり。
ささゆりの写真は全て4年前のものです。元々生育が困難な品種ゆえ、辺り一面に咲き誇るというわけではありません。楚々として、どこか寂しげに咲くのがササユリの魅力でもあります。
初夏を彩る大神神社のささゆり
今年も大神神社のささゆりを見に行きました。 ささゆりという花は生育と休眠を繰り返しながら、播種から開花までの期間が約6年にも及びます。栽培の難しいささゆりの開花は、それ自体が大変貴重なものです。楚々と咲く大神神社の御神花を、今年も思う存分楽...
花びらが反り返るササユリ!英訳はCurl Up
花びらを反り返らせて咲くささゆり。
ささゆり独特の反り返りが無ければ、さほど印象にも残らないでしょう。
花びらが反り返る・・・英語に翻訳すると、Petals curl up. となります。この curl up には、「元気がなくなる、がっくりとなる」といったニュアンスがあります。うつむき加減に楚々として咲くササユリを見ていると、思わず声を掛けたくもなりますね。
ささゆりの向こうに三島由紀夫の記念碑が建ちます。
かつて三輪山に登拝した三島由紀夫は、「清明」という言葉にその感慨を残しました。
儀式殿前の結び紐。
純白の結びは結婚式によく似合います。
ささゆりの蕾(つぼみ)。
細長くてスマートな蕾です。もうこの段階から前屈みなんですね。
カールアップする花びら。
体を縮めて丸くなることも、curl up で表現するようです。
The child curled up on the sofa.
ただ俯(うつむ)くのではなく、フリルでも付けているかのように反り返っています。ステイホームが続き、誰しも家の中でうずくまりがちな昨今。カールアップする自身と重ね合わせます。
大丈夫だよ、時が来ればまたきっと。
そんな風に寄り添ってくれる花なのかもしれませんね。