大神神社の桜が見頃を迎えています。
数年前に訪れた時とは比べ物にならないぐらいの咲きっぷりでした。
見事な桜の乱舞に、三輪の神様もさぞお喜びになられているのではないでしょうか。場所は三輪山の麓に位置する大美和の杜展望台。奈良の桜の名所として定着していくことでしょう。
枝垂れ桜の向こうに、大神神社の大鳥居を望みます。
4月初旬の晴天日に訪れた大美和の杜展望台。辺りは匂わんばかりに桜の花が咲き誇っていました。開花状況のチェックで訪れた3月末にはまだ蕾だった大神神社の桜ですが、今は見違えるほどの満開の桜です。
狭井神社のレンギョウと三輪山平等寺の桜
植樹されてから割と短期間で花の勢いを感じさせる桜ですね。
その花の乱舞に呑み込まれるような錯覚に陥ります。
枝垂れ桜の蕾がぶら下がっています。
まだまだ、これから開花を待つ蕾も多数見受けられました。次から次へと波のうねりのように開花していく大神神社の桜。まさしく「花の海」とはこのことを言うのでしょう。
馬酔木と桜の競演です。
大神神社の参道脇にも咲いていた馬酔木の花が、ここ大美和の杜展望台にも花開きます。
献木の石碑と三輪山。
枝垂桜、染井吉野、神代曙と記されていますね。
神代曙なんて、いかにも三輪山らしい名前です。三輪山山頂には太陽の神様が祀られています。古代の大和では三輪山から日が昇り、二上山に日が沈むと考えられていました。曙と神代が自然と結び付きます。
抜けるような青空に、淡いピンク色が見事なコントラストを描きます。
無限大に広がる大空に、三輪の神様の桜の海が雪崩を打って吸い込まれていきます。
大美和の杜展望台には木製のベンチも用意されています。
展望台という性質上、大勢の人がレジャーシートを広げて花見を楽しむことはさすがに出来ません。
それでも、小高い丘の斜面に腰を下ろしてお弁当を食べておられる花見客も数組見かけました。私が訪れたのは平日の午後です。週末にもなると、もっとたくさんの人で賑わうのかもしれませんね。
大美和の杜展望台の東の下手には池があります。
桜に池、そして三輪山へと目線が動きます。なだらかな稜線を描くことで知られる三輪山の山容は、古代より多くの人の心を引き付けてきました。三輪山の山中にも、所々にピンク色の箇所が見られます。おそらく山中で開花している桜ではないでしょうか。
少し早いような気も致しますが、ツツジの花も咲いていました。
桜のおまけとは言え、この時期に合わせて開花してくれたツツジに感謝ですね。
大美和の杜展望台から遥か西の彼方には、大和三山で知られる耳成山と畝傍山が見えます。
大和平野の中にぽつんとある小さな丘陵状の山。奈良へご旅行にいらっしゃった方々におすすめしたい、実に美しい風景です。
大美和の杜展望台からは箸墓古墳も望むことができます。
今年の2月に行われた箸墓古墳の立ち入り調査は記憶に新しいところです。邪馬台国の女王・卑弥呼が被葬者ではないかと噂されている大型前方後円墳です。卑弥呼の時代にも桜は咲いていたものと思われます。
国道169号線沿いからも箸墓古墳と桜の風景を楽しむことができますが、大美和の杜展望台からの遠景も実に見事です。
三輪山登山口のある狭井神社のレンギョウ。
狭井神社の手水舎の手前に黄色いレンギョウの花が咲いていました。
言葉は必要ありませんね。
桜は言葉で表現するよりも、その場所に行って感じてみるものです。
改めてそう思います。
大美和の杜展望台の頂上。
今年も数多くのご家庭の記念アルバムの中に、大神神社の桜が収められることでしょう。
三輪山平等寺の桜。
聖徳太子創建のお寺にも桜の花が開花しています。
昨年、平等寺を訪れた時に、平等寺の桜は樹勢の衰えが気になるといったお話をお伺いしたのですが、確かに大神神社の桜に比べると少し勢いに陰りがあるようです。
散り始めの葉桜なのかなとも思ったのですが、どうもそうではないようです。
大神神社で花見を楽しむ。
大神神社参拝の楽しみが、また一つ確実に増えています。10年ほど前には無かった楽しみ方です。
当館大正楼は大神神社から徒歩5分ほどの場所にあります。遠方からお越しのお客様にはお宿も提供させて頂きます。大神神社の桜をどうぞ心ゆくまでご堪能下さい。