大神神社にお参り(2013年8月)。
七夕祭間近の大神神社境内を歩いていると、以前から着工されていた車椅子対応型のエレベーターがほぼ完成に近づいているような印象を受けました。歴史を感じさせる建物の中にあって、一際その新しさが目を引きます。
大神神社の車椅子対応型エレベーター。
4人に1人の割合で65歳以上の高齢化社会がやって来る。
高齢社会に優しいユニバーサルデザイン
20年近く前からそのように言われていたわけですが、着実にその歩みを進めている現代の日本社会。
新築物件にはユニバーサルデザインが適用され、社会基盤の至る所でバリアフリー化が進んでいます。
エレベーターの設置されている場所は、拝殿から祈祷殿へ下りて行く階段の横です。
参集殿入口の手前を左へ取ると、車椅子対応型エレベーターへと続く通路が見えます。
下から見上げるとこんな感じです。
大神神社の手水舎を左へ曲がり、少し階段を上ると右手に古神符納所があります。ちょうどその脇に、バリアフリー化の象徴である車椅子対応型エレベーターが設置されています。
祈祷殿前からぐるりと植え込みエリアを周り込みます。
足元には植え込みからハイビャクシンが伸びてきています。左方の建物内へ下りて行くと、自動販売機の設置された参拝客用のお手洗い・休憩スペースがあります。
この通路を通るのは初体験です。
現実的には高齢化社会から、もう既に「化」の字を取った「高齢社会」へ突入していると言っても過言ではありません。世界でも類を見ない高齢社会を迎える我が国日本。社会インフラの見直しが現実問題として迫っているのを感じます。
日本屈指の聖地として仰がれる大神神社がバリアフリー化を進めるには、十分すぎる理由があります。拝殿から祈祷殿へと続く石段の高低差は約3mのようです。少しでも参拝客の負担を軽減する意味でも、とても有り難い対応ですね。参拝客の一人として大神神社さんに感謝申し上げます。
神社仏閣のバリアフリー化に関しては、以前に訪れた新薬師寺がとても印象的でした。
3年以上も前のことですので、今はどのような設備になっているのか定かではありませんが、お寺の慈しみの心が感じられた一日だったことを思い出します。
ここからの眺めも初体験です。
大神神社の新たな一ページが開かれましたね。
8月7日の午後2時からは七夕祭が催される大神神社。
旧暦に合わせた1ヶ月遅れの七夕行事です。
8月1日から拝殿前には、既に七夕用の笹竹が設置されています。用意された五色の短冊に願いを託してみませんか?七夕祭では子供たちの勉学や諸芸の上達を祈願し、祭典後にはアニメ上映や金魚すくいなどの催し物も用意されています。
親から子へ、子から孫へと受け継がれる命のバトン。
大神神社のバリアフリー化が、人々の優しい気持ちに灯りを点し、ご先祖様への感謝の気持ちを思い起こさせてくれることを願ってやみません。