かねてから噂のあったJR三輪駅東側の空き地。
もう2,3年前から話には聞いていたのですが、大神神社の新たな結婚式場(あるいは披露宴会場)が建設されるであろう場所・・・そこの敷地内で発掘調査が行われていました。
箱を両手に携えて移動する作業員。
右手に見えているのがJR万葉まほろば線の三輪駅です。向こう正面に見えるマンションは、桜井市立三輪小学校近くにあるシャルマンです。広大な敷地手前に白いテープが張られ、部外者の立ち入りが禁止されていました。
JR三輪駅近くで行われる埋蔵文化財発掘調査
かつてこの場所は池であったと聞いたことがあります。
古地図を調べれば、そのことがよく分かるとある学者さんから伺いました。なかなか開発の進まなかったエリアではありますが、大和国一之宮・大神神社さんがこの土地を購入されてからは様々な憶測が飛び交っていました。
発掘調査のお知らせ
埋蔵文化財発掘調査を実施致しております。ご理解ご協力の程宜しくお願い致します。
尚、関係車両以外は進入禁止です。
工期予定 平成28年4月23日~平成28年6月末日 大神神社社務所
どうやらゴールデンウイーク前から発掘調査が進められているようです。6月中には終了予定とのこと、興味深い出土品が期待されますね。
新緑と大神神社手水舎。
2年弱前に大神神社を訪れた際、結婚式の時に利用する控室を見学致しました。ご対応下さったブライダル担当のご神職も新たな式場の可能性に触れておられました。
大神神社の結婚式は人気があります。
橿原神宮の結婚式場が主に二つあることを考えれば、大神神社にも複数の式場が望まれるところです。一つの結婚式場では、一日の挙式組数に限度を設けなければなりません。
社務所上手の駐車場。
ここの駐車場は大神神社の駐車場の中でも一番拝殿に近い場所にあります。タクシーで大神神社へアクセスされる方も多いものと思われますが、タクシーの運転手もここまで上がってくることが出来ます。初夏の銀竜草(ギンリョウソウ)で知られる天皇社や神宝社の御前に当たります。
三輪山麓に広がる広大な敷地。
三輪山一帯は遺跡の宝庫でもあります。磐座信仰の根付く三輪山には辺津磐座、中津磐座、奥津磐座などの巨石群が見られますし、大神神社拝殿裏の禁足地遺跡、山ノ神遺跡、狭井神社西方の新境内地遺跡等々、考古学ファンならずともこのエリアが古代史上重要な場所であることが分かります。
こんもりとうず高く土砂が盛られていますね。
聖地・三輪山の稜線を背に、着々と発掘調査が進められています。
マンションのすぐ傍です。
シャルマンからも三輪小学校に通う生徒は居るようですが、年々減少傾向にある児童数が気になるところですね。私が三輪小学校に通っていた頃は、どの学年も「い組」と「ろ組」の2組構成でしたが、今はほとんどの学年が1組のみになっているようです。
この下に何が埋まっているのでしょうか。
参拝客が増えているとはいえ、まだまだJR三輪駅の乗降客はそんなに多くはないように思えます。ワンマンカーが走る長閑な沿線に、新たな大神神社の歴史が刻まれようとしています。
境内の衣掛杉。
日頃から清掃担当の方々が、境内を綺麗に掃き清めていらっしゃいます。
貴重な埋蔵文化財が発見されれば、おそらくそれは祈祷殿前の宝物収蔵庫に収められることになるのでしょう。あるいは、桜井市立埋蔵文化財センターに保管されることになるのかもしれません。専門的なことはよく分かりませんが、悠久の歴史を誇る大神神社が現在進行形で動いている実感を抱きます。