ジューンブライドの6月末日。
大神神社の挙式後、当館の披露宴会場に於いてお食事会が催されました。お客様から事前にご注文頂いていた会場装花とご両親贈呈花束が届きました。毎回結婚式当日の朝に届けられるのですが、その中でも一際その存在感が際立つ花がありました。
グロリオサと披露宴会場。
赤と黄の美しく妖艶な花です。六つの花弁が反り返り、独特の雰囲気を醸しています。まるでオリンピックの聖火のような、神々しい炎をイメージさせます。グロリオサを取り囲む花も実に美しく飾られます。
ちょうど今頃は、三輪山に抱かれた大神神社の結婚式場にて厳かな挙式が執り行われている最中です。披露宴会場の準備も整い、今か今かと新郎新婦様、並びにご親族の方々のご到着を待ち受けます。
栄光の花言葉を持つグロリオサ
グロリオサの花言葉はズバリ「栄光」です。
英語で「栄光」を glory と言いますから、その名前の由来にもなっているようです。
グロリオサはユリ科に属する花で、学名を gloriosa と称します。別名を百合車(ユリグルマ)、狐百合(キツネユリ)とも言い、いずれもグロリオサの形状から命名されたことがうかがえます。花びらの先がくるっと丸まっているところなどは、車を連想させるに十分です。その姿形からキツネというのも頷けますよね。
大正楼中庭を背景にグロリオサを撮影。
それにしても絵になる花です。
今回の座席はサークル状に配置致しました。
通常は高砂席をバックに新郎新婦様に御着席頂き、新郎様側と新婦様側に分かれて縦二列に配置することが多いのですが、このように楕円形に並べてみるのもいいものです。
お座敷宴会スタイルの利点ですね。お客様のご要望に合わせ、どのようなスタイルにでも配置することが可能です。輪になって座ると、自然と心も打ち解けていくのではないでしょうか。
席札を一の膳の上に置き、引出物を並べて準備完了です。
当館では、お年を召されたお客様のために3タイプの座椅子をご準備しておりますので、お気兼ねなくご用命ください。
テニスの錦織選手を筆頭に、オリンピックやサッカーW杯など、海外で活躍するスポーツ選手も増えて参りました。帰国の際には、空港で出迎えるファンの熱狂ぶりが伝えられます。「凱旋する」を英語に翻訳すれば、return with glory となります。凱旋帰国にも使われる glory という言葉。
人生の門出である結婚にも「栄光」は結び付きます。
吉祥の鶴。
祝い事に鶴は欠かせませんね。
メラメラと燃える炎のようです。
グロリオサの葉の先端には巻きひげがあります。自生地では、周辺の物や植物にしっかりつかまって伸びていきます。グロリオサの蕾は下向きに付きますが、花が開くに従い徐々に花びらも上に反り返り、その波打ちも大きくなっていきます。写真のグロリオサの花弁も、その生命力を表すかのように波打っています。
グロリオサは、高知県などで観賞用の球根栽培が行われているようです。
なお、この球根には毒が含まれているため食用にはなりません。美しい花ですが、その球根には要注意ですね。
金屏風の両端に花を飾ります。
グロリオサは慶事によく似合う花です。
披露宴会場で新郎新婦様の前途を祝し、栄光を意味するグロリオサがお二人のご到着を待ち侘びます。