香芝市の「ふたかみ文化センター」。
文化センター館内の二上山博物館において、かつて展示されていた武人像です。なかなかインパクトのある石像でしたのでご紹介しておきます。
4世紀後半の「海を渡ってきた武人」。
二上山博物館は旧石器時代に焦点を絞ったミュージアムです。二上山誕生にまつわるサヌカイトや凝灰岩、金剛砂(こんごうしゃ)の3つの石にスポットライトが当たります。
中国製札甲(さねよろい)が出土した別所城山2号墳
近鉄五位堂駅の東方に、別所城山古墳があります。
馬見丘陵南端に位置する古墳で、1号墳と2号墳で構成されます。墳形は北の1号墳が帆立貝式で、南の2号墳は円墳とされます。2号墳からは副葬品が出土しており、中国製の札甲(さねよろい)は注目に値します。4世紀後半の築造で、香芝市内最古の古墳のようです。
武人がまとう札甲(さねよろい)。
武人の身体を守るウロコのようなパーツ。
札(さね)とは、鎧を構成する短冊状の小板のことです。小札(こざね)とも言い、甲冑の最重要パーツとされます。小札をつなぎ合わせるのが縅(おどし)ですね。
ふたかみ文化センター前の武人像。
通りからもよく見え、シンボリックな存在でした。
海を渡ってきた武人(4世紀後半)
香芝市別所城山第二号墳出土の札甲(さねよろい)と類似の甲を着ている中国・洛陽出土の俑(よう;土製人形)をもとに創作。 1992年4月 第一回特別展記念 二上山博物館
香芝市の観光マップ。
地図の右寄り、広陵町との境目近くに別所城山古墳が案内されていますね。
2号墳は1号墳と共に、城山児童公園の東側に保存されているようです。この辺りの巨大古墳である狐井城山古墳も、福応寺の南に示されます。
武人の向こうには、狐井城山古墳の石棺が移設展示されています。
香芝市役所と二上山を望みます。
二上山博物館の休館日は月曜日です。
開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)となっています。駐車場もありますが、近鉄下田駅やJR香芝駅にも程近く徒歩圏内です。