2011年秋に行われた飛鳥アートプロジェクトの再編記事です。
高松塚古墳前に広がる星宿広場一帯に、おびただしい数の下駄アートが展示されています。
『時の階段・Trace of Time』と題する下駄のアート作品。
高松塚古墳の壁画見学もおすすめですが、一風変わったアートを楽しむのもいいですね。
想像の世界が広がります。ちょうど向こう側に高松塚古墳の墳丘が見えています。
墳丘が綺麗に整備され、コアな古墳ファンの間では問題視されることもあります。そのままの状態で、よりプリミティブな雰囲気を楽しみたかったという声も聞かれます。様々な意見もあるかと思いますが、今回は一つのアート作品として楽しんでみましょう。
奈良らしい舞台を使った持続可能なアート展示
下駄アートに使われたのは、廃棄予定の下駄木です。
限られた資源を大切にする試みですね。様々な分野に影響が及んでいくことを願います。
高松塚古墳の道標。
もう少し足を伸ばせば、文武天皇陵が佇む静かな場所です。
石舞台古墳で催されている霧の彫刻を楽しんだ後、こちらの会場を訪れている観光客も多いのではないでしょうか。
古墳時代から現代までの時の流れが表現されています。
壁画の劣化問題で、一時はニュースを賑わせた高松塚古墳壁画。壁画に描かれた飛鳥美人像は日本史の教科書でもおなじみです。
廃棄される予定の下駄木3000個が、高松塚古墳から見晴らし台へ向かってディスプレイされています。
時の階段を登りながら、その一歩一歩に時間の流れが浮かび上がってきます。
高松塚古墳。
徒歩圏内には飛鳥の観光名所が密集します。
日本国の礎を築いたことで誉れ高い天武・持統天皇陵、四神壁画で有名なキトラ古墳、飛鳥観光の交通手段である近鉄飛鳥駅などは歩いてアクセスすることができます。
高松塚古墳壁画館の近くに常設展示されている四神の青龍。
来年度の干支は辰。
事あるごとに四神の青龍も注目を集める一年になるのではないでしょうか。
まるで下駄に命が吹き込まれ、躍動感に満ちた踊を披露しているようにも見えます。
北野武監督の映画作品を連想してしまいます。
万葉文化館の隣のショップで、名物の万葉おやきを購入。
明太子じゃがいも味の万葉おやきです。
時の流れは 移りにけりな いたずらに・・・
そんなフレーズが頭をよぎります。
古代の古墳と現代アートの融合。
面白い試みが飛鳥で行われています。
開催期間はいよいよ大詰め、クリスマスの12月25日までです。