石上神宮の境内で、鳴子の通行手形なるものを見つけました(2010年7月)。
鳴子とは、鳥獣被害を防ぐために田畑で使われる鳥追い道具のことですが、道中の安全を願って通行手形にその姿を変えていました。
鳴子の通行手形。
音を鳴らしながら山道を歩く。
石上神宮参詣!山の辺の道パワースポット
神話の剣を祀る石上神宮。起死回生のお守りや、境内に放し飼いにされた鶏で人気のパワースポットです。山の辺の道の起点にもなっており、ハイキングやサイクリングを楽しむ人々で賑わいます。境内のイチイガシ。重要文化財の楼門から東へ、奈良へ至る山の辺の...
奉納料500円!静寂を切り裂く鳴子
鳴子(なるこ)とは、「スズメ威し」とも言われる防鳥用農具です。
音を出して鳥除けにするんですね。
役割的にはクマ除けの鈴とも似ています。山の辺の道に熊が出没するわけではありませんが、なかなか洒落たお守りではないでしょうか。
500円を奉納して鳴子の通行手形を手にします。
元来、鳴子は収穫を前にした秋のモノです。
静寂を切り裂く音というのは、どこかお祓いに通じるものを感じますね。
石上神宮の休憩所。
音といえば、先ほどから神の使いである石上神宮の鶏の鳴き声がこだまします。
石上神宮の石灯籠。
「布留社」と刻まれているのでしょうか。鬱蒼とした布留の杜には、確かに野生の小動物もたくさん棲息していることでしょう。自然の中に溶け込んだお社だからこそ、鳴子の通行手形のようなお守りがあるのかもしれません。
国宝の拝殿。
神々しいオーラが解き放たれています。
日本最古の道にふさわしい神さぶる社です。大神神社の拝殿には何度か昇殿参拝させて頂いたことがあります。しかしながら、まだ一度も石上神宮の拝殿には上がったことがありません。
普段は国宝ということもあってか昇殿が許されていませんが、神剣渡御祭などの日には一般参拝客にも昇殿が許可されています。