ひまわりの季節がやって参りました。
太陽に向かって咲く向日葵を見ていると、自然と勇気づけられますね。
ヒマワリ観賞のベストスポットは馬見丘陵公園かもしれませんが、この日は唐古鍵遺跡史跡公園へ向かいました。道の駅も整備され、中南和地方の観光拠点になっている場所です。
遺構展示情報館前のひまわり。
抜けるような青空に、元気印のひまわりがよく映えます。
弥生時代の大型建物跡!遺構展示情報館に見る最大級の柱
唐古鍵遺跡は弥生時代の遺跡です。
稲作文化の栄えた時期で、環濠集落の遺構が当時の繁栄を偲ばせます。
唐古鍵遺跡史跡公園のシンボルは復元楼閣ですが、その手前に見学無料の遺構展示情報館があります。
背の高さほどのヒマワリが咲いていました。
見るからに快活なイメージの花です。馬見丘陵公園のようにたくさん咲いているわけではありませんが、観光客を出迎える力強いワンポイントになっています。
遺構展示情報館の中。
平屋の館内ですが、少し高い所から見下ろすことが出来ます。大きな柱穴がいくつも並んでいますね。
弥生の大型建物跡ガイド。
第74次調査、弥生時代中期前半(紀元前3~4世紀)と案内されています。
国道の西側で見つかった大型建物跡です。発掘調査で見つかった柱穴(ちゅうけつ)の表面に樹脂を塗って地面を一枚剥ぎ取り、再現しました。4つの柱穴には、直径40cmのケヤキ柱、ヤマグワ柱が残っていましたが、他は柱が抜き取られていました。この柱穴から復元される建物は、伊勢神宮の正殿(せいでん)でみられるような棟持柱(むなもちばしら)のある建物です。大きさは畳50畳、高さ約10mにもなり、祭殿のような建物だったと考えられます。
当時としてはかなりの高さを誇っていたのでしょう。
残された柱穴から、建物の規模が大体推測できるようです。
発掘当時の様子がそのままに残されています。
周囲には柵があり、中に足を踏み入れることは出来ません。周りから見下ろす格好で見学します。
遺構展示情報館へ続くアプローチ。
色とりどりの花壇が並びます。ちなみにすぐ横には、UCC上島珈琲創業者の生家があります。
燦々と太陽が照り付け、かなりの暑さです。
毎年のことながら、奈良盆地の夏はムンムンする熱気に包まれます。
そんな暑さにもめげずに花を開かせます。
唐古鍵遺跡史跡公園のある田原本町は平地の多いエリアです。奈良県の中でも、おそらく陰になる場所が少ないのかもしれません。より暑さを感じると言うか・・・日陰が恋しくなります。
メラメラ燃えるひまわり(^.^)
遥か向こうに、復元楼閣を望みます。芝生に覆われた公園内は、太陽から逃れる場所が少なそうです。
花壇にはヒマワリの他にも、色々な花が植えられています。
モクモクと浮かぶ雲の姿も美しいですね。
よく見ると、この花壇にも蕨手(わらびて)が付いていますね。
復元楼閣にも見られる意匠です。
自販機のコカ・コーラ。
ポイントが貯まるという、巷で噂の自販機ではないでしょうか。
銅鐸ですね。
遺構展示情報館の受付に置かれていました。
これはまた巨大な材!
弥生時代最大級のケヤキ柱のようです。
令和の代に生きる私たちが目にするとは、弥生人たちも思っていなかったことでしょう。
弥生時代最大級の柱ガイド。
弥生時代中期中頃(紀元前2世紀)と案内されています。
この柱は、公園の「弥生の建物広場」に復元されている大型建物跡の柱穴から見つかったものです。直径83cmで樹齢110年のケヤキ材です。柱下部の2箇所には、貫通する方形の穴があけられています。柱を運ぶ時、この穴につるを束ねた縄をかけて運搬しました。
やっぱり向日葵はいいですね。
ひまわりも咲く時期を、実によく心得ています。
盛夏に咲くからこそ、人々に歓迎されるのかもしれません。春や秋、ましてや冬に咲くのでは、持ち前の魅力を発揮できないことでしょう。燃えたぎるような夏に咲くからこそ、ひまわりは向日葵なのです。