氷室神社の舞殿の前に砲弾が置かれています。
日清戦争時の戦艦「鎮遠」の主砲で、30.5サンチ砲弾と案内されていました。
戦艦鎮遠の主砲 30.5サンチ砲弾。
消火器の左横に砲弾、この位置取りが何とも言えず滑稽に映ります(笑)
近鉄奈良駅前から登大路を東へ向かい、東大寺の駐車場へ入って行く左の角に氷室神社は鎮座しています。冷凍庫の無かった時代に貴重だった氷。その氷にまつわる神社なわけですが、なぜか舞殿の手前左側に似つかわしくない砲弾が展示されています。
日清戦争の歴史を物語る砲弾
日清戦争の際に活躍した戦艦「鎮遠」は、清国海軍がドイツのフルカン造船所に発注して建造した戦艦です。造られた当初は東洋一の堅艦と呼ばれていました。
日本海軍旗艦「松島」が直撃弾を食らい、一発で90名以上の戦死者を出したとも伝えられます。その後、鎮遠は座礁しているところを捕獲され、帝国海軍軍艦として使用されています。戦艦「鎮遠」は、戦後に戦利艦として日本海軍に編入された歴史を持つ、数奇な運命を辿った船だったのですね。
戦艦「鎮遠」主砲の案内。
氷室神社から南へ車で15分ほど行くと、戦艦大和ゆかりの大和神社が鎮座しています。戦艦大和の模型も展示されており、日本の戦争の歴史を垣間見ることができます。
枝垂桜が有名なここ氷室神社において、まさか戦艦の砲弾を見学することになるとは思ってもみませんでした。
氷室神社鳥居。
大型観光バスや奈良公園の鹿が行き交う賑やかな場所です。
氷室神社の四脚門に、午前11時から催される元始祭(げんしさい)の案内が出ていました。
砲弾の上から撮影。
割と尖っているんですね。
様々な国際問題が渦巻く中、岐路に立たされる平和国家の日本。
使い古されてイマイチ胸に突き刺さらない平和という言葉。今一度、平和の意味を各自が真剣に掘り下げてみる時ではないでしょうか。