京都の堀川通沿いに鎮座する晴明神社。
陰陽師の安倍晴明を祀る神社として人気がありますが、境内には病気平癒にご利益がある晴明井が置かれています。
晴明井。
寺社にはそれぞれ言い伝えのある井戸があるものですが、ここ晴明神社にもありました。
立春に恵方を向く晴明井!晴明九字のパワー
安倍晴明の井戸には、方角を表す十二の干支が書かれています。
この晴明井は、晴明公が念力により湧出させたと伝えられます。
晴明井へ続くアプローチに北斗七星が描かれています。
奈良にも晴明生誕の地と伝わる安倍文殊院というお寺がありますが、境内の展望台には安倍晴明の天文観測の場所が残されています。神秘的な空を眺めながら、世の中の動きを占っていたのでしょうか。
拝観受付に水木しげる氏による安倍晴明公伝が販売されていました。
ゲゲゲの鬼太郎でおなじみの漫画家水木しげる氏。神秘的な魅力を解き放つ安倍晴明は、水木さんにとっても興味深い題材だったのでしょう。
晴明神社の鳥居。
晴明井から湧き出す水は、現在も飲料水として飲むことができます。
水の湧き出るところに注目すると、その歳の恵方を向いていることが分かります。恵方は毎年変わり、立春の日にその向きを変えるのだそうです。
安倍晴明の象徴ともされる五芒星。
魔除けのシンボルで、安倍晴明判、晴明九字、晴明桔梗とも呼ばれています。
茶人・千利休はちょうどこの辺りで自害したとも伝えられます。
豊臣秀吉が晴明神社の南方に聚楽第(じゅらくだい)を建てた頃には、この場所が千利休の屋敷でした。千利休と安倍晴明、ひょんなところで二人の歴史的人物が交錯します。
全国の修学旅行生たちも数多く訪れる晴明神社。
厄除桃にばかり目を奪われがちですが、晴明神社の井戸の水で口を潤してみるのもいいのではないでしょうか。