寒鰆の黄身寿司!水分の多い出世魚

冬に美味しくなる寒鰆(かんざわら)。

魚偏に春と書くサワラの旬は春かと思いきや、本当に脂が乗って美味しいのは冬です。

回遊魚の鰆は出世魚で、2kg以下のものは「狭腰(サゴシ)」と呼ばれます。2kg以上のものを「鰆(サワラ)」と呼び、その体形に因んで「狭腹(さわら)」の字を当てることもあります。

鰆の黄身寿司

鰆の黄身寿司。

酢の味を含ませた赤蕪と ”締めサワラ” を準備します。ラップの上に並べたら、酢飯代わりの ”黄身芋” を巻き込むように形を整えます。両端を縛りながら空気を抜き、しばらく冷蔵庫で休ませます。

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焼き霜造りがオススメ!皮の柔らかい鰆

しめ鯖も美味しいですが、しめ鰆の味も格別ですね。

新鮮な鰆は刺身でも食べられますが、生寿司(きずし)にするとさらに深い味わいがあります。鰆は水分の多い魚で、その身は柔らかく処理する際に注意が必要です。基本的に身割れしやすい魚ですので、塩をしてから酢締めにするのがいいでしょう。

おせち料理

朝食おせちの左端を飾ります。

しめ鯖の皮にバーナーを当て、焼き目を付けると旨味がアップします。それと同じように締めサワラの皮を焼いても面白いでしょうね。

細長い体形を活用すれば、卵と出汁ベースの「けんちん蒸し」も合っていると思います。和歌山県御坊産の鰆が美味しいと聞きますが、いつか試してみたいものです。

栗金団パプリカ仕立

2020年度の栗金団(くりきんとん)。

今年はパプリカ仕立てにしてみました。いつもは大和茶と合わせていましたが、ちょっと気分転換です。使った薩摩芋は安納芋。来年はねっとりと甘い「紅はるか」にしてみようかと計画中です。

岩石玉子大和芋仕立て

岩石玉子と伊達巻。

今年の伊達巻には柚子の皮も入れてみました。

栗きんとんに使わなかった大和茶ですが、岩石玉子に投入しました。黄身の鮮やかなイエローの方が見栄えがしたかなと思いますが、これはこれでオリジナリティが出ています。

岩石玉子を作るコツは、白身をあまり細かくしないことですね。あくまでも ”岩石感” を残すように注意します。塩や砂糖などの味を入れるのは黄身の方になります。表面積の少ない白身では味が入りにくくなります。きめ細やかに仕上げるには、黄身は裏漉しするのがいいでしょう。ラップで整形して蒸すのが一般的ですが、今回はテリーヌ型で蒸しました。

鰆の黄身寿司

出世魚のサワラですが、サゴシとサワラの中間もあるようです。

「柳サワラ」と呼ばれる魚で、鰆に成る一歩手前の段階ですね。

鰆の定番料理といえば西京焼きですが、漬け込む味噌床に甘酒を加えるとグッと風味が増します。

栗金団パプリカ仕立

甘~い栗金団を頬張ると、幸せな気分に浸れます。

おせちは日持ちのする料理が多いですが、なぜなのでしょうか。

先日のお正月特番で、竈の神様にお休み頂くためだと知りました。火は神聖なものです。せめてお正月三箇日はお休み頂き、餅を焼いたりするのも火鉢で代用するのが慣わしなのだとか。

伊達巻

伊達巻も日持ちしますよね。

当館では甘くなり過ぎないよう、出来るだけ砂糖の量は控えめです。それでも、十分に一週間は美味しく頂くことが出来ます。

栗金団パプリカ仕立

おせちを食す ”祝い箸” は左右どちらからでも食べられるようになっていますよね。

お正月は年神様にお越し頂いている期間です。片方は神様用で、神人共食の教えに基づいているそうです。祝い箸は米俵の形を表し、その長さは八寸(24cm)と決まっています。五穀豊穣の米俵に、末広がりの「八」。縁起のいいものに囲まれて過ごしたお正月。今年も素晴らしい一年でありますようにお祈り申し上げます!

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