新鮮なヒメフエダイが入荷しました。
珍しい魚が入れば、姿造りにするのが慣わしです。幼魚の内はメタリックな体色をしているようですが、成魚になるにつれ赤味を帯びます。ヒメフエダイはフエダイ科の魚で、口の先が前に突き出ているのが特徴です。
ヒメフエダイの姿造り。
漢字では「姫笛鯛」と書きます。
フエフキダイは今まで何度も捌いてきましたが、赤い魚体は初めてです。皮も美味しそうだったので焼霜造りにして頂きます。
鰓蓋骨の欠刻!甘くて美味しいミミジャー
ヒメフエダイは沖縄ではよく知られた魚のようです。
体高が高く、歩留まりも良好です。赤みを帯びたもっちりとした白身で、とても美味しかったです。沖縄ではミミジャーと呼ばれているようです。
背びれ、尻びれ、尾びれは黒ずんでいますね。
見た目もとても綺麗な魚です。
前鰓蓋骨に欠刻(けっこく)が見られます。
欠刻とは葉の縁にある切れ込みのことですが、エラブタにこのような切れ込みのある魚は珍しいでしょう。
皮付きのお造りも、皮を引いたお造りもどちらも深い味わいです。
栄螺やサーモン、メイチ(目一鯛)などを周りに散らします。
鋭い歯!
姿盛りにする際、口を開けるために一旦楊枝を噛ませます。扱いには注意した方が良さそうですね、怪我をしないようにしましょう。
ヒメフエダイの旬は、秋から春に掛けてとされます。
岩礁域やサンゴ礁域に棲息している魚です。
まだまだ知らない魚がたくさんいますね。
気候変動や乱獲によって、イワシや秋刀魚も獲れない年がままあります。普段市場には出回らない魚にも注目が集まっています。昨今の深海魚人気も時代の流れでしょうか。