お正月に飲むお屠蘇(とそ)。
お屠蘇とは何を意味する言葉なのでしょうか。
大神神社さざれ石と、御屠蘇・雑煮接待券。
毎年恒例となりましたが、大礼記念館の二階でお屠蘇と御雑煮を頂きに上がりました。
邪を屠(ほふ)る!そして、生気を蘇らせるお屠蘇
単純に正月に飲むお酒のことをお屠蘇だと思っていた方も多いでしょう。
私もその内の一人でした。
ところが、お屠蘇にはもう少し深い意味合いがあって、数種類の生薬を配合して漬け込んだお酒のことを指しています。山椒、桔梗、肉桂、陳皮などを配合したものを言います。
大神神社の接待雑煮。
ここで見慣れない「屠る(ほふる)」という言葉に出会います。
「屠る」は鳥や獣の体を切り裂いたり、敵を破るときに使われる他動詞です。つまり、お屠蘇とは元来、邪気を屠り蘇生していくために嗜むものだったのでしょう。
大正楼の朝食おせち。
縁起を担ぐお正月には欠かせないお屠蘇。
その本来の意味を知るだけでも、邪悪なものが寄り付かなくなるような気がします。
こちらの接待券は1月5日の午後4時まで有効です。
その昔、年賀の客に供した取り肴や重詰めのことを「食ひ積み(くいつみ)」と言ったようです。祝い事には昔の言葉が案外残っているものですね。