11月22日の夫婦の日に、三輪神社挙式後の会食予約が入っていました。
当日の朝、いつものように入荷する活鯛や鮑と共に、体の薄っぺらい魚が入ってきました。その名も薄葉剥(うすばはぎ)。体の大きさの割には随分薄っぺらい印象の魚です。別名をウチワハギと言います。
ウチワハギ。
地方によってはラケットという呼び名もあるようです。団扇を連想させる体の形に由来するものと思われますが、どうやら正式名称は薄葉剥(うすばはぎ)と言うようです。
暖海の沖合に泳ぐウチワハギ
ウチワハギを見ていると、冬のお鍋の食材として人気があるハゲを思い出します。
冬の寒い時期、ハゲの皮をひん剥いてよく下処理したものです。
ウチワハギの口先。
皮剥(かわはぎ)の下処理はまず、目の上の角と口先を切ってから皮を剥ぎます。服を脱がせるように真っ裸にするわけですが、その調理工程から皮剥(カワハギ)という名前が付けられています。
ところが、このウチワハギはカワハギのように気持ちよく皮を剥がすことができませんでした。皮を付けたままの状態で三枚おろしに処理しました。
蓮根饅頭。
ちょうど今は蓮根の美味しい季節です。
ウチワハギの肝。
カワハギと同様、大きな肝が出てきました。その濃厚な味わいはカワハギに勝るとも劣りません。
ウチワハギの鰭。
食用にするカワハギの仲間では最も大きく成長するウチワハギ。
温帯・熱帯海域に生息する暖海性の魚で、カワハギよりも沖合に居ることで知られます。
両親贈呈用花束。
ご会食の締めに、新郎新婦様からご両親に贈られます。
この尾びれで推進力を得て、沖合の海を泳ぐ姿が想像されます。
ラケットとも呼ばれるウチワハギのように、夫婦間のコミュニケーションを大切にしながら、愛と会話のラリーを繰り返していって頂きたいと思います!