今年で第11回目を迎えた高取町の『町家のひな巡り』。
城下町の雛巡りとして定着した春のイベントです。今年はメイン会場まで行く時間の余裕がありませんでした。主役を張る天段の雛も見たかったのですが、今回はお預けです。その代わりに珍しい雛人形を見て参りましたので、ここにご報告しておきます。
「酒味三昧やまと吉永」さんの店内に展示されていた雛人形。
随分ふくよかなお人形です。
うん?これも雛人形なのだろうかと思ったのですが、こういう ”変化球” もまたいいですよね。でっぷりとした体格に安心感を覚えます。見慣れた雛人形とは異なる趣に、思わずシャッターを切りました。
女の子の幸せを願う貝合わせ@やまと吉永
一口に雛人形と言っても、その種類は色々あるようです。
昨今では、アニメの世界から飛び出してきたようなパッチリお目々の雛人形もあります。百貨店などで洋髪スタイルのお雛さんを見たときには驚いたものですが、それも時代を反映しているのでしょうか。
飾り付けられた貝合わせの蛤。
スタンダードなお内裏様とお雛様が金屛風を背にしています。
「酒味三昧やまと吉永」さんの看板。
高取れんじの道を壺阪山駅方面へ向かって歩いて行きます。人頭石の光永寺を見ながらしばらく進むと、歴史ある佇まいの町家が右手に見えて参りました。
どうやら店舗のようです。江戸末期の造り酒屋が料理屋に改装されています。
竹雛の前にディスプレイされているのは松ぼっくりですね。
色んな工夫が見られます。
恒例のジャンボ雛。
近鉄壺阪山駅を降り立ち、キトラ古墳へと続く道沿いに展示されています。やっぱり迫力ありますね!
再び吉永さんの店内。
店舗の奥へは入れませんでしたが、玄関口付近が開放されています。滅多にお目に掛かれない町家の造りに興味津々です。鶴の描かれた屏風がシールドの役割を果たしていました。
昔はこういう「おかめ顔」が美人とされた時代もあったのでしょうか。
”美人の定義” とは面白いものですね。ポッと灯りに照らされて、より一層の温かみが感じられました。
桧扇を手にするお雛様。
扇の要を軸に、綺麗にに末広がりに開いています。
貝合わせの中に居るのは・・・蛙や兎ですね。
二枚貝の蛤は、唯一無二の一対でその殻を閉じています。夫婦和合の象徴であり、結婚式の食材でもおなじみですね。転じて我が娘の健やかな成長を願い、幸せな一生を祈念します。ひな祭りにも無くてはならないアイテムとなっています。
”瑞鳥の鶴” が色んなところにデザインされていますね。
普段見慣れた雛人形からはかけ離れていますが、その分のインパクトを感じさせます。
こちらはまた変わったお雛さん(笑)
飾り物としてのバリエーションは、これからも益々増えていくのではないでしょうか。
店舗前の石碑。
鯛を手にするえべっさんですね。えびす顔で道行く人に微笑みかけます。
ジャンボ雛の手前には、イベントマップが掲げられていました。
ここは高取城のお膝元、”城下町の雛めぐり” が楽しめるエリアです。ぽかぽか陽気の中、老夫婦がベンチに腰掛けて談笑しておられました。いいですね、この長閑な雰囲気。
町家のひな巡りの開催期間は、3月1日から31日までの一箇月間です。
今年も天の川実行委員会の主催で賑やかに行われています。
イベントのお問い合わせ先は、観光案内所の「夢創館」(TEL:0744-52-1150)となっています。
さぁ、あなたも雛人形に会いに土佐街道へ繰り出しましょう!