満開前の五分咲きぐらいの花見を楽しんで参りました。
花見見物の場所は、恒例の大美和の杜展望台。恋人の聖地にも指定される大神神社の花見スポットです。今年の桜の開花は全国的にみても遅かったですよね。東京が最も早く開花したと新聞に書かれていました。意外にも九州や四国地方は遅い開花だったようです。
大美和の杜展望台の桜。
ここの枝垂桜は目線の位置まで垂れ下がり、その様子はまるで流れ落ちる瀧を見るかのようです。ぷっくりと膨らんだ蕾の状態の桜が春への期待を抱かせます。
大和三山の絶景と共に楽しむ桜の名所
大神神社の桜見物には、大和平野の景色がもれなく付いてきます。
畝傍山、耳成山、天の香具山の大和三山を見渡し、眼下には大神神社の大鳥居が見えています。天気のいい夕刻にこの場所を訪れると、西日がさんさんと大和平野を照らし出し、得も言われぬ風景に出会うことができます。
大美和の杜展望台からの風景。
デジカメを「ジオラマ風」にセットして撮影してみました。
展望台の最上部から一段下りた場所はほぼ満開でした。
開花状況は日に日に移り変わります。毎朝の新聞紙面のチェックが欠かせないところですが、今はツイッターなどの便利な道具もあります。桜の最新情報が常に更新され、大変便利な世の中になりましたね。
社務所からのお達しです。
「縄」にぶらさがらないで下さい
くれぐれもご注意を(笑) 展望台のせり出した所に縄が張られていました。落下防止のためだと思われますが、ついつい桜に見惚れてなんてことにならないように致しましょう。ましてや、ぶら下がるなんてもっての外です。
久延彦神社の桜。
大美和の杜展望台から続く学問の神様です。その鳥居前にも綺麗な桜が咲いていました。
久延彦神社のシンボル・知恵ふくろうと、学業成就のランドセル守。
ふくろうは「福来朗」や「不苦労」にも通じ、大変縁起の良い吉祥とされます。巷ではふくろうカフェが流行っていますが、久延彦神社では昔から祀られる縁起物として知られます。
私も大学受験の際は、久延彦神社にお参りしたものです。
合格祈願の絵馬を奉納し、その甲斐あってか無事に志望校合格を果たしました。久延彦神社のご利益に授かった者として、そこに咲く桜には自然と思い入れも強くなります。
参拝に訪れる人が後を絶ちません。
くるっと丸まった蟇股の意匠が目を引きますね。
久延彦神社と大美和の杜展望台の境目辺り。
満開のタイミングで訪れるのが理想なのでしょうが、そう上手くいくものでもありません。見られる時に見ておく。まずは行動に移すのが桜の花見の鉄則です。
大和平野を一望する展望台。
二上山を西に見据え、背後には東の方角の象徴である三輪山が迫ります。日の出の象徴である三輪山から望む大和平野は、古代史的観点からも大変貴重なものと思われます。
階段の手前には馬酔木でしょうか、鈴成りに花を付けていました。
これぞまさしく、春爛漫の恋人の聖地ですね。
腰掛けるベンチも所々に用意されています。
花に囲まれて三輪山を仰ぎ見る。何とも贅沢な時間が流れます。
いいですね~、この風景。
恋人の聖地に指定されるだけのことはあります。
大神神社の結婚式が人気を博していますが、若者の心を惹き付けてやまない理由の一端を見るような気が致します。
展望台を縫うように小道が付けられています。
この辺りはまだ七分咲き程度でしょうか。
三輪山の方向に向き直ります。
手前の池ですが、この日はほぼ干上がった状態でした。
ここから御神水が湧く狭井神社へと通じています。
三輪山の登山口としても知られる大神神社の摂社ですね。
三輪山登拝を目的に当館大正楼にも数多くの旅行客がお泊りになられます。登拝の受付時間は午前9時から午後2時までとなっています。一日中いつでも登れるわけではありませんので、登山を予定されている方は注意が必要です。
平成大造営の石碑近くに開花する桜
大美和の杜展望台も見事なのですが、祈禱殿前もおすすめです。
大神神社の建築物を背景にすると、より一層の神々しさが醸されます。
祈祷殿前の桜。
前方のカップルが自撮り棒で撮影中でした(笑)
宝物収蔵庫と祈祷殿の間に桜の木が植えられています。
ここに桜が咲くか咲かないかで、随分印象も変わってくるのではないでしょうか。そのぐらい絶妙な場所に咲いています。
「平成の大造営竣成誌」と記されています。
もうすぐ第二期の平成大造営が始まりますよね。JR三輪駅のプラットフォーム沿いに能舞台や直会会場が新たに造営される予定です。変わり続ける大神神社ですが、この桜にはいつまでも咲いていて欲しいなと願いを込めます。
神社らしい一枚が撮れる桜です。
結婚式の際には、この桜を背景に記念写真もいいのではないでしょうか。
大神神社の桜もすっかり名所の一つとなりました。
奈良公園、法隆寺、石上神宮、長谷寺、吉野山などと並んで、新聞紙面でもその開花状況が掲載されています。地元民としては嬉しい限りですね。
拝殿前に並ぶ三角コーン。
4月8日から始まる春の大神祭を控え、その準備が進められているようでした。
4月の大神神社は大忙しです。
薬まつりと称される鎮花祭も18日に予定されています。昭和天皇の生誕日に当たる29日には昭和祭(拝殿)、さらに同日の午前10時からは祈祷殿に於いて献茶祭が執り行われます。
桜の花に彩られる大神神社は、いよいよこれからが春本番です。