今年のアジサイ園は、残念ながらコロナ禍で中止のようです。おうちで楽しめるよう、数年前の記事を再編集しておきます。
矢田寺に咲く渦紫陽花(うずあじさい)にフォーカス。花びらの縁が曲がり、渦を巻いているような形の珍しい品種です。
矢田寺に開花するウズアジサイ。
別名を「お多福紫陽花」とも言います。
手鞠あじさいの変種で、実は江戸時代から栽培されている品種なんだそうです。
地蔵菩薩の宝珠とアジサイの花
矢田寺はアジサイの他にも、境内のあちこちに見られる地蔵石仏が人気を呼んでいます。
錫杖と宝珠を持つスタイルがお地蔵さんですが、地蔵菩薩が手にする宝珠を紫陽花に重ね合わせます。
渦紫陽花の木札。
紫陽花にも実に様々な種類があるんですね。
紅い色の覆輪が入っている清澄沢紫陽花(きよすみさわあじさい)なども印象的でしたが、形状のインパクトではやはりこの渦紫陽花(うずあじさい)が一番ですね。
お堂前に咲くあじさい。
矢田丘陵のある大和郡山市に位置する矢田寺は、奈良県屈指のあじさいの名所として知られます。
境内には数多くのお地蔵さんがいらっしゃいます。
お地蔵様の化身があじさいの花だと言われます。あじさいの丸い花の形が地蔵菩薩の持つ宝珠に例えられます。花の色が変化する様は、仏教の無常観にも通じています。
矢田寺に開花するうずあじさい。
渦紫陽花(うずあじさい)は病気にかかった紫陽花を改良した変異品種だと言われていますが、そんなことを感じさせない美しさですよね。
矢田寺へのアクセスは近鉄郡山駅からバスで20分。
入山料は大人400円。
うずあじさいをはじめとする様々な品種の紫陽花が楽しめる矢田寺。また来年以降、矢田寺を参拝されてみてはいかがでしょうか。