大国主命神社@奈良市東城戸町

奈良町の大国主命神社。

古都祝奈良のならまちアートプロジェクトで、東城戸町(ひがしじょうどちょう)鎮座の大国主命神社を訪れて参りました。境内に入るのは今回が初めてです。普段は固く門が閉ざされており、中の様子を伺うことはできません。滅多にない機会ということで、この日が来るのを楽しみにしていました。

大国主命神社

大国主命神社。

舞殿のようなスペースの向こうに本殿が佇みます。ここは実に静かな場所です。何度も奈良へ足を運んだ人でも、大国主命神社が鎮まる東城戸町界隈をご存知の方は少ないのではないでしょうか。

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扇風機アートに魅せられる東城戸町会所

大国主命神社は現在、東城戸町の集会所として使用されているようです。

寂びれた神社ではありますが、人の集まる集会所として息を吹き返しています。興福寺の蓮アート東大寺の帆船に比べれば地味なイメージは拭えませんが、この場所ならではのインスタレーション作品に息を呑みます。

大国主命神社の古都祝奈良

扇風機で人工的な風を演出!

受付で係の方に案内され、扇風機アートの展示される部屋へ足を踏み入れると、突然ブ~ンという音と共に一斉に扇風機が回り始めました。作動している扇風機の向こうには、何やら人影のようなものが浮かび上がっていますね。

「地風」と題するアート作品のようで、古都祝奈良のコンセプトブックには ” 積み重なった時間に覆われていた奈良の地勢と人びとの声をあらわにします。風を受けて進む舟に乗るように、この場所の移り変わりを巡っていくインスタレーション作品 ” と紹介されています。

大国主命神社の御神体

大国主命神社の御神体

社務所のような場所に通され、部屋の中を色々見回していると、一目で大黒さんと分かる写真を見つけました。係りの女性にお伺いすると、このお写真こそ大国主命神社の御神体そのものであるとのことでした。撮影の許可を頂き、福々しい大黒さんを写真に収めます。今も本殿の中にいらっしゃるとのことですが、例祭の日にでも特別開扉されるのでしょうか。

大国主命神社の場所ですが、猿沢池近くのならまちセンターから真西に位置しています。

西寺林商店街

大国主命神社を目指し、ならまちの玄関・西寺林商店街を西へと進んで行きます。

この通りも三条通などに比べれば、人通りも少なくマイナーな印象ですね。

餅飯殿商店街

餅飯殿(もちいどの)のアーケード街と交差しています。

ここを右折して餅飯殿センター街を辿れば、三条通とぶつかります。大国主命神社へのアクセスは、このまま真っ直ぐ西へと進んで行きます。

大国主命神社

しばらく歩いて行くと、左手に大国主命神社の門が見えて参ります。

古都祝奈良の幟旗も立っていました。

大国主命神社の紙垂

消えかかっていますが、大国主命神社の名前が確認できます。

純白の紙垂が下がり、ここが結界であることを示しています。

境内には藤棚のようなものも見られますね。

アーティスト黒田大祐

アーティストの名前が案内されていました。

黒田大祐氏は近年、対馬や韓国に滞在してフィールドワークを行っておられるようです。家電を用いた動きのあるインスタレーション作品を展開しているとのことで、まさしく今回の「地風」にも通じるものを感じます。

大国主命神社の手水

手前にあるのは手水鉢でしょうか。

小さな境内ではありますが、そこに積み重なった歴史を感じさせます。

大国主命神社本殿

大国主命神社本殿。

瑞垣に囲われた本殿には、注連縄と紙垂が掛かっています。この祠の中に、先ほど拝見した大黒さんが祀られているのでしょう。

アート作品「地風」

不思議な光景です。

こういうのを見ると、つい意味を求めたくなるのですが、それもまた野暮なことなのかもしれません。ただ感じるままに、幻想的な光景に見入ります。

大国主命神社社務所

壁が少し黒ずんでいます。

この場所では今も、定期的に書道教室が開かれているそうです。書道の際の墨の跡なのかもしれませんね。昔の寺子屋のような、時代を越えた空気に満ちています。長い間守られてきた神社に人が集い、語らう風景が頭に浮かびます。

床の間の掛軸

こちらは床の間の掛軸。

昔ながらの木造建築の造りっていいですよね。

大国主命神社の御神体

大黒さんもさぞ喜んでおられることでしょう。

皆が集う光景を微笑みながら見守り続けます。

壁飾り

うん?これは何だ(笑)

この場所はかつて、椿井小学校の前身のひとつとして使われた歴史も持ち合わせます。

大国主命神社本殿の写真

御本殿の写真。

例祭の時のお写真でしょうか。

椿井小学校は大国主命神社の北東方向にありますが、そもそも椿井(つばい)という地名は空海が掘った椿井に由来しています。全国各地に名を残すスーパースター・弘法大師空海ですが、この辺りにもその足跡を見ることができます。

大国主命神社本殿

大国主命神社の御本殿。

城戸町の地名由来ですが、『奈良曝』によれば、椿井町在住の筒井左馬之助がこの地に城戸(きど)を構えたことに因むそうです。

古都祝奈良

開門する大国主命神社。

ここの門が開いていること自体、かなり珍しいことだと思われます。

イベントごとならではのチャンス到来ですね。古都祝奈良の開催期間を終えた今、大国主命神社の境内に再び足を踏み入れることが出来る日はいつになることでしょうか。