JR六地蔵駅から徒歩で醍醐寺へ向かいました。
かなりの時間がかかることを覚悟しながら、道中を楽しみつつウォーキング。やっとのことで醍醐寺に到着し、総門を入って少し進むと、左手に金色に輝く立派な門が見えて参りました。
醍醐寺三宝院の唐門。
普段は使用されていない門のようですね。
国宝に指定される勅使門
醍醐寺の境内はとても奥深く、総門を入ってすぐ左手に三宝院、右手には霊宝館が佇みます。さらに歩を進めて西大門をくぐれば、金堂や五重塔などの醍醐寺の中心的伽藍が配置されています。
醍醐寺の唐門は門跡寺院としての三宝院にあり、朝廷からの使者を迎える時だけに扉を開いたとされる門です。いわゆる勅使門なわけですが、さすがに威風堂々とした風格が漂います。
「下乗」の石標が建っています。
この場所で馬から下り、門を通って行ったものと思われます。
醍醐寺三宝院は永久3年(1115)に醍醐寺第14座主勝覚僧正によって創建されました。現在の三宝院は慶長3年(1598)に豊臣秀吉によって再建されています。
創建時は唐門全体が黒の漆塗で、菊と桐の四つの大きな紋に金箔が施されていました。平成22年に修復され、往時の輝きを取り戻した唐門。桃山時代の気風を今に伝える壮麗な唐門を見れば見るほど、京都の豊國神社の唐門が思い起こされます。
国宝の醍醐寺五重塔。
醍醐天皇の菩提を弔うため、第一皇子の朱雀天皇が936年に着工し、第二皇子の村上天皇の御代である951年に完成しました。初層の内部には両界曼荼羅や真言八祖が描かれていると言います。
見上げる格好で撮影する五重塔は、なかなか上手く撮れないものですが、今回の五重塔撮影は比較的上手に撮れているのではないでしょうか(笑)
真ん中に五七桐が二つ並び、その両側に十六菊花紋がデザインされています。
五七桐といえば、日本国の象徴とも言える由緒ある紋です。菊花紋も言わずとしれた天皇家のシンボルですよね。
国宝に指定される醍醐寺三宝院の唐門。
三宝院の見所は非常に多く、表書院なども国宝指定を受けています。
桃山時代を代表する秀吉設計の庭園は特別史跡・特別名勝に指定され、秀吉の栄華を今に伝えています。
秀吉は花見の好きな人です。
吉野の吉水神社でも花見の宴を開いたことで知られますが、慶長3年(1598)の春には醍醐の花見が催されています。その際に、秀吉と秀頼によって金堂や三宝院、さらには山上の開山堂や如意輪堂なども再建されました。
醍醐寺の唐門を見ていると、華やかなことが好きだった秀吉の面影が感じられるような気が致します。