知恩院御影堂の蝉!落し金の意匠

京都知恩院に初詣。

巨大な三門で知られる浄土宗の総本山です。

法然上人を身近に感じられるお寺で、新年の誓いを立てました。

華頂山知恩院

新しく生まれ変わった御影堂。

山号の「華頂山」ですね。

四条通ドン突きの八坂神社。そこから円山公園を抜けて北隣りに知恩院はあります。

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セミの意味は?忍び除けに火難除け

国宝御影堂の中に入ります。

お経の声に耳を澄ませていると、不思議と心が落ち着きます。

200kgの重量を誇る蔀戸が、内陣との結界の役割を果たしていました。全ての蔀戸が開けられ、開放的な空間に身を置くことが出来ます。とても贅沢な時間でした。

知恩院の蝉

御影堂の大扉。

落とし金の意匠は・・・蝉ですね。

以前訪れた際、河童や亀は確認していました。蝉も居たんですね!

知恩院の蝉

蝉の意味するところは何でしょう?

河童や亀は水を連想させるところから、火難除けと言われます。巨大な木造建築を守る意味合いがありますが、どうやら蝉にも同じような意味が付されているようです。

よく「蝉時雨(せみしぐれ)」と言いますよね。夏の季語にもなっている蝉しぐれですが、蝉がいっせいに鳴き始め、時雨でも降ってきたかのような大合唱を言い表します。時雨は雨ですから、当然 “水” を連想させますよね。

知恩院の蝉には、泥棒除けの意味もあるようです。

蝉を捕まえようとして、さっと逃げられた経験は誰にもあるでしょう。忍びの者を寄せ付けないおまじないといったところでしょうか。

知恩院の蝉

職人さんの洒落っ気が感じられます。

木造建築の屋根の妻には「懸魚(げぎょ)」が見られます。

魚の尾っぽを思わせる意匠で、同じく火難除けの意味があります。木造建築物にとって火事は大敵ですからね。備えあれば患いなしです。

伊勢海老のお造り

伊勢海老のお造り。

おめでたいお正月に、本場磯部産の伊勢海老が入荷しました!さっそく活きた状態で捌き、姿盛りにします。

知恩院の蝉

京都の神社仏閣を巡っていると、スケールの大きさにばかり目が行きがちです。

その一方で、こういう細部に宿る職人さんの想いに触れてみるのもオススメです。

知恩院の蝉、是非一度皆さんも探してみて下さい。大人の目線の高さからは死角になっていますので要注意です(^O^)

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