旅館で働いていると、感謝の置手紙を頂くことがよくあります。
数か月前にご宿泊頂いたアメリカ人観光客の親子からも、心温まるメッセージを残して頂きました。
こちらは中国人観光客にお支払い頂いた100ドル紙幣。
当館の決済システムは現金決済になっているのですが、生憎現金(日本円)の持ち合わせがなかったため、急きょUSドルでお支払い頂くことになりました(笑) アメリカ合衆国ドルは世界に通用する基軸通貨ということもあってか、なぜか中国人観光客のお財布の中にも入っていたようです。
IN GOD WE TRUST と書かれた100ドル紙幣
久しぶりに見る100ドル紙幣。
あまり手に取る機会も無いので、まじまじと見入ってしまいます。
紙幣の裏側に印刷された建物は、アメリカ合衆国の独立記念館です。建物の下に INDEPENDENCE HALL と印字されています。
アメリカ独立宣言が行われた建物で、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあります。ユネスコ世界遺産にも登録される、米国を代表する歴史的建造物として知られます。
その独立記念館の尖塔の左側に「IN GOD」、右側には「WE TRUST」と印字されています。
IN GOD WE TRUST は1956年以来、アメリカ合衆国における公式な国家のモットーとされる言葉で、「我々は神を信じる」という意味を表します。改めてアメリカらしい言葉だなと思います。
アメリカ人観光客からのお礼の手紙。
ご宿泊になられた翌朝、時間があったので車を走らせ、飛鳥方面までお送りして参りました。万葉文化館の横でご一緒にお茶をして、万葉文化館の入口までお見送りした後旅館に帰って来たわけですが、客室の机の上に置手紙を発見して嬉しさが込み上げてきました。
やはりこういう言葉を頂くと、宿を経営していて良かったなと思います。
日本語でのメッセージも残して頂きました。
鳥取県米子市で英会話学校の講師をなさっている息子さんが、ニューヨーク在住のお父様を呼び寄せての今回のご旅行となったようです。日本に暮らし始めて数年だとおっしゃっていましたが、見事に漢字もマスターしておられます。息子さんの日本語はまだたどたどしく、これまたたどたどしい私の英語で会話をさせて頂いたのですが、身振り手振りも交えながらの楽しい時間を過ごすことができました。
インバウンドを推進する我が国日本。
東京オリンピックを控えて、訪日外国人の数は増える一方です。宿泊施設にとって、外国人観光客のノーショー問題は未だに残ってはいますが、様々な問題を解決しながらの歩みが続いていきそうです。
100ドル紙幣の表はベンジャミン・フランクリンの肖像画です。
雷が電気であることを証明した凧の実験はあまりにも有名です。政治家でもあったベンジャミン・フランクリンは、アメリカ建国の父としても崇拝を集めています。当館でのお支払いの際は、どうぞ日本円への換金をお忘れなく(笑)