道の駅を併設する「なら歴史芸術文化村」。
車で文化村へ向かい、メイン施設の文化財修復・展示棟へ足を延ばします。正面受付左手に大きな模型が展示されていました。
薬師寺東塔の10分の1模型。
先ごろ修復作業を終えた「凍れる音楽」と称される建築物です。
日本で4番目に高い仏塔とされ、相輪を含む高さは34mに達します。京都駅から見える東寺五重塔が最も高く、興福寺五重塔、醍醐寺五重塔、薬師寺東塔と続きます。歴史的建造物でもあり、古さの観点からも法隆寺五重塔、法起寺三重塔に続きます。
リズムを生む裳階!美しい三手先組物
模型とは言え、とても精巧に作られています。
身近に観察できるという点では、コンパクトな方が便利ですね。
各層に「裳階(もこし)」と呼ばれる小さな屋根が付いています。一見すると六重塔のように見えますが、実際は3層構造の三重塔です。塔の先端部には火難除けの水煙を祀り、飛天像が透かし彫りにされています。大屋根の深い軒を支える三手先組物も見所の一つですね。
幾坂池の畔に根を張る一本桜。
その向こうに見えている建物群が、なら歴史芸術文化村です。
十一面観音の修復過程が展示されていました。
時々模様替えが行われていますので、季節ごとに訪れてみるといいでしょう。
文化財修復・展示棟では「工房&展示解説ツアー」が実施されています。棟内4つの工房と企画展示を巡りながら、ナビゲーターとの対話が楽しめます。専門家と回る見学イベントで、所要時間は約1時間となっています。
こちらは文化村併設のホテル。
ラウンジでコーヒーでも飲めればいいのですが、残念ながら予約客以外は中に入れないようです。なら歴史芸術文化村の敷地は高台にあり、ホテル西側からの眺めは最高だと思います。
芸術文化体験棟の屋外デッキ。
ここから南方に幾坂池の景色が広がります。
アーティストの作品展示や制作活動を公開する芸術文化体験棟。作品鑑賞のみならず、実際にアーティストとの交流も楽しめます。